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た・わ・ご・と ブログ

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2008/11/18
カテゴリ: 日常のこと : 

執筆者: dolly.h (9:20 pm)
 「NHKスペシャルでみた内容をネタにブログに書くようになったら、もう立派なオヤジの証拠だな」、と、よく他人様のブログを見て思っていたものですが、とうとう私もそんな立派なオヤジの仲間入りです。
 11月13日に放送されたNHKスペシャル「デジタルネイティブ〜次世代を変える若者たち〜」を、録画していたのをすっかり忘れていて、昨日、子供たちといっしょにみました。
 最初に中学に通いながらカードゲームを売る会社を立ち上げた13歳の少年の話が紹介されます。ネットを使い、元素記号をゲームを通して覚えられるカードゲームを思い立ち、世界中のデザイナやライターの「プロ」たちにネットで依頼し、商品を作り上げ、これまでに1000万を売り上げているそうです。この少年、名をアンシュール・サマー君と言いますが、しゃべり方や立ち振る舞いがうちの長男によく似てます。一緒にみていた長男は「すごい!すごいねこの子!僕も商売やってみたい!」と鼻息を荒くしています。
 ネットという仮想・デジタルの世界で商売をしたりコミュニケーションをしたりといったことをして、そういうことに全く違和感を持たない若者を「デジタルネイティブ」と呼ぶのだそうです。彼らは、物心ついた頃からネット環境があり、当たり前にそれを使い、これまでと違った感覚と常識を持っています。

■これまでの「新人類」と何が違うのか

 番組では、デジタルネイティブたちの特徴を次の3つだと言っています。
・ネットで得られる情報は無料だと考えている
・ネット(仮想)と現実を区別しない
・属性(地位・年齢や性別・国籍など)を意識しない
 そして、ネット上での直接的で対等な関係を、いかにも普通に受け入れています。むしろ、それが常識であるかのような感覚があるようです。
 一方、現実の人間の社会は違います。非常に間接的で、しかも階層的です。
 私より一回り上の世代が若者のときには「新人類」。私たちの世代は「ニュータイプ」と呼ばれ、大人からは理解しがたい世代であると思われ、勝手な区別をされたものです。「デジタルネイティブ」もまた、そういう若者を区別のためのレッテルであるのか。それは、私は違うと思っています。
 「新人類」「オタク」「ニュータイプ」「現代っ子」などといった呼称には、大人には理解しがたい若者の行動様式を、世間一般の常識とは異質なものとして区別しようとする意図が伺えます。
 ところが、デジタルネイティブと呼ぶ世代の思考には、大人たちは一定の理解と共感を抱いていると思います。というよりも、デジタルネイティブは、実は若者たちだけに向けた「レッテル」ではなく、全世代に渡って存在する、これまでとは違う感覚を持つ者を指すのではないかと思います。もしそうだとすれば、日本には、すでに数多くのデジタルネイティブが存在している、しかも全世代にわたって・・・ということになるようにお思います。

■妥協しあい、歩み寄る意味に魅力を感じられない

 アメリカのボストンにある、大企業を辞めた若者たちが集まるアパートが紹介されています。ここでは、「ウエブサービスの売却で巨万の富を得た」とするプログラマが、集まった若者たちに生活費を与え、新しいウエブサービスを自由に開発させています。
 そこで開発にいそしむ23歳のプログラマの言葉が印象的でした。大企業を数ヶ月で辞めてこのアパートに来た彼はこういいます。
 「大企業では何をするにも千人もの人手が必要という感じだった。わかるでしょ?そうなると何でも妥協して歩み寄らないといけない。理想を言えば、柔軟性の豊かな小さなチームで働けるのがいいと思う」と。
 フリープログラマの私には、このことの意味がとてもよくわかります。開かれた創造性の中で自由に柔軟に仕事がしたい。それがたとえ、経済的な安定を生む仕事でなくても。
 そのことだけが望みである人間は、妥協しあい、歩み寄る意味を理解しつつも、しかし、その意味に魅力を感じられないのです。大きな仕事、人に名乗れる仕事を誇りとするのではなく、自分なりの自分サイズの仕事を実現することに魅力を感じているのでしょう。そこはとても理解できます。

■個人主体であることの魅力

 日本の企業「はてな」も紹介されていました。若い経営者のもと、多くの若者が集い、仕事をする姿が映されていましたが、うちの長男はそれに何の興味も抱きません。13歳で商売をはじめた先のアンシュール・サマー君のほうがよほど魅力的だと言います。彼の商売はまだ売上げ1千万円。一方「はてな」は上場も狙える収益を得ている(それを蹴って、経営者は渡米するわけですが)。ビジネスの規模は月とすっぽんです。しかし、サマー君は全てを一人で成し遂げます。ネットを使って大の大人にあれこれ注文をつけ、デザインや文章を仕上げさせます。「はてな」では、こぎれいな会社に若者が集まり、何か話し合いながら仕事をしつつも、結局強く印象付けられるのは経営者ただ一人。そこの違いでしょう。子供は敏感ですね。経営者と従業員というその構造に古くささを感じているのです。「はてな」のその構造は、現在の多くの企業から比べれば十分に柔軟で自由であるはずなのに、それでも、あくまで個人主体であるサマー君との差は歴然なのです。
 個人主体では生きていけない、ましてや商売などできはしない、という思いから、解放されることが、いかに魅力的なことかが伺えます。もちろん、子供も大人もそこに差はないはずです。

■企業もデジタルネイティブたちにあわせ、変わらなければならない

 デジタルネイティブをテーマとした経営者向けの会議がラスベガスで4月に開催された、と番組は続きます。
 500社より2000人が集まったこの会議では「デジタルネイティブが成長すると世界を支配する」と題されたセッションがあり、「現在の小学生が社会に出る2018年までに、企業は変わらなければならない」と訴えられていました。
 企業の幹部は真剣に、企業がどう変わる必要があるのかを考えています。さすがアメリカ。
 さてさて。日本はどうでしょう。
 学歴や年齢や、職歴や働き方や、所属の大小、役職などなど、ほとんどのことがその人の属性で判断されます。
 景気がさらに悪化してくると、非正社員はどんどん切られてゆくでしょう。下請けも切られていくでしょう。そんなに優秀な非正社員でも、どんなに利益をもたらす下請けでも。属性によって区別され、能力は判断されません。正社員や子会社として、組織に忠誠を誓った物だけが、かろうじて大企業の恩恵に授かる、という構造。
 デジタルネイティブたちの、柔軟で直接的で対等な関係と、あまりにも隔たりがあると思わずにいられません。

 番組で紹介されていた、前述のアパートに集まる若者に生活費を与えるプログラマのような巨万の富など、私にはあろうはずがありませんが、(仮称)ITフリーランス協会が、そういった硬直した日本の企業構造から独立して、豊かな個性と柔軟な発想を受け入れ、支援できるものとなれればいいなと思うばかりです。また、そういうものの礎になりたいと願うばかりです。
2008/11/17
カテゴリ: 世間一般のこと : 

執筆者: dolly.h (12:11 pm)
 いやはや、すっかり寒くなりましたね。気候のみならず、景気もお寒いですねぇ・・・。
 「派遣会社から全く仕事が入ってこなくなった」「うちの会社、もう2ヶ月、SE丸々全員遊ばせてます」「長年の取引先が、突然倒産しちゃった!未回収の売掛金100万っ!」など、鳥肌が立つほどぞっとする話を周辺でも最近よく聞くようになりました。
 私のほうはといいますと、今年は大手さんからの発注は激減でした。結局年間で1件。こんなことは15年間で1度もありません。そんな状況でも助かったのは、昨年からの仕事と、小さな案件いくつかのおかげです。昨年中頃から大ぶりの案件に狙いを定めるのはやめて、中小規模の案件へと少し舵を切ったのが幸いしました。あぶない、あぶない。来年からは、(仮称)ITフリーランス協会の設立があるので、私自身が開発に携わるのは少し減らそうと思っています。その分、営業に注力するつもりなのですが、こう設備投資が減少すると、SaaSなどの、企業の初期投資負担を軽減する仕組みや、極力、開発サイドの間接経費を削減し、安く、しかし質の維持が担保できる体制を実現してゆく必要性を強く感じています。いずれにしても、私のような持ち帰り系フリープログラマも、派遣・契約のエンジニアも、「これまで通り、セオリー通りの仕事の仕方」を続けていては、ちょっと厳しいところに落ち込む可能性があるな、と感じている昨今です。

 しかしまあ、なんだかんだ言っても、需要が減少することが滅多にないIT業界ですが、やっぱりちょっと様子が違うように思います。あのバブル、ITバブルの直後でも、こんなに一気に「仕事が減った感」が生じることはありませんでした。もちろん、IT業界だけの話ではないのでしょうが・・・。
 バブル崩壊直後という絶妙なバッドタイミング(笑)で独立し、ITバブルやら、長引く不況やら、厳しい時期を15年間、なんとかしのぎ、家族を食わせてこれたのは、ちょっとした私の自慢です。もちろんそれは、取引先や仲間のおかげではあるのですが。とにかく、いろいろ大変だったけど、「まあ、何とかなるさ!」でやってくることができました。しかぁし!今回のは「何とかなるさ!」とは思えないんです。こりゃ、これまでの不況とは、ちょっとわけが違いますぞ!


■世界的なサバリバルが始まった?

 こういう大変な時期、フリーランスのような吹けば飛ぶような存在が、やるべきことはただひとつ!
 「しぶとく生き残る!」ことです。そして、現状維持ではなく、新たなチャレンジしかありません!
 結局、こういう大不況や恐慌というものは、必ず訪れるわけです。そして、そういう時期は、世の中の仕組みが大きく変化する時期なのです。大きな者が潰え、その屍を小さな者がついばみ、成長することができる唯一の時期です。
 平常時は、大きな組織がある種の権力を持ち、それを絶対に手放しません。そこに大きな利益が生じ、その利益のかけらが、中小企業、零細企業、自営業者、etcに流れてゆくわけですが、こういう構造の中では、小さな組織や弱い個人は、構造のスキマを探し、そこに新たな流れを作って、成長の糧を作り出すか、永久に下請け的立場を続けるかしかありません。しかし、現在のような状況下では、世界の政治や経済の変化に、すぐに対応できるか、思い切った変化を生じさせらえるか、が勝敗を分けると思います。大小関係なく入り交じっての「サバイバル状態」に入ったのだと思います。
 大きな組織は、速く、思い切りのよい舵取りが苦手です。ほんのわずかな時間の差、対応の差で、世界的大企業があっという間に破綻する様子を、ついこの間、思いっきり目にしました。リーマンが持っていた莫大な人・モノ・金を、その他大勢がぶんどろうとする様子もまた「サバイバル」さを象徴しているように思います。

■祖父の「我が人生に悔いはなし」のことば

 先月末、女房の祖父が他界しました。100歳の大往生でした。
 明治生まれの祖父は、東京で個人商店を営んでおり、私が女房と結婚した当時は、家具屋を営んでいました。私は、ずっと家具やをやってきたのだと思っていました。
 祖父が亡くなったあと、持ち物を整理していると、祖父が生前にしたためていた「自分史」が出てきました。そこには、いろいろな商売をしてきたことが書かれていました。かまぼこ屋やディスカウントショップまでやっていたようです。
 戦前、戦中、戦後、その後の高度経済成長と、様々な時代を「商人」として生きてきた祖父。祖母と2人で、臨機応変に商売を替え、時代に対応してきたのでしょう。どんな大変な時期も苦労を苦労とせず、常に新しいことにチャレンジしてきた、たくましさを感じます。大きな戦争を2度も経験した祖父に比べれば、この程度の世界恐慌など、取るに足らないものなのかもしれません。
 祖父の「自分史」の最後のページには、「我が人生に悔いはなし」と書かれていました。同じ自営業者として尊敬の念を抱かずにはいられません。そして、私もまた、たくましく、チャレンジを忘れず、生きてゆきたいと思いました。
 そんな祖父とともに生きてきた祖母は「私たちに特別な才覚があったわけではなく極めて平凡だった。なんとかなる、なんとかなるで生きてきただけ。流れに流されて生きてきただけ。」と謙虚に話していました。流れに逆らわずにきことが、四半世紀以上も続けてきた商売のこつであり、また1世紀にもわたる長い人生を悔いなく過ごすこつなのかな、と感じた私でした。
 大きな変革の始まろうとするこの時に、その流れに逆らわず、溺れず、チャンスを生み出してゆく秘訣を、祖父の人生に少し、見いだした気がします。

■サバイバルのなかでの正しさ

 祖父の自分史を見ていると、激動の戦中・戦後を、サバイバル精神で乗り切っている様子がよくわかります。新たに始めた商売をほんの3ヶ月ですぐ辞め、商売替えしたことが書かれていました。どうも、同じ商店街に競合店があり、そことの競争に敗れたようです。厳しい状況の中、そういった生き残りをかけた競争が、小さな商店の間でも生じていたことがよく伺えます。
 しかし、祖父の自分史には、知人や仲間から借金の申し出をうけ、お金を貸したり、また借りたりした様子が記録されています。厳しい競争の中にあっても、お互いに助け合っていたことがよくわかります。
 現在、長い不景気と格差の拡大によって、この金融危機が訪れる前にすでにサバイバル状態にあったようにも思います。稼げるならば手段を選ばない。不正なことも金のためならやる。自社さえよければ顧客や取引先はどうでもよい。そういったところが目につきますが、それを「生き残りをかけたサバイバルなんだから、仕方ないじゃないか!」と言われれば、それに反論することは難しいでしょう。人生を勝ち負けで決めるなら、「生き残った者が勝ち」であることは、間違いのないことであるのですから。
 しかし、相互扶助の精神や「正しい商売をしよう」という気持ちがないと、サバイバル状態は、奪い合いだけの餓鬼道になってしまいます。みな厳しい状況で、他人のことにまで気を配る余裕がないときだからこそ、より広く、大きな仕組みで考えること、正しい道を進むことを願うこと、大事なのではないかなと思います。それがないと、世の中、よくなっていかないっしょ。
 なんか、新興宗教臭い書き方になっちゃいましたね。何が正しくて何が正しくないかなんてわかりゃしませんが、しかし、そのことすらも考えずに生きて、祖父のように「人生に悔いなし」という死に方ができるか、ということを考えてしまいます。
 さ。下向いたらおしまいです。上向いて、がんばりましょうよ!って、誰に言ってんだ??
  
2008/11/11
カテゴリ: プログラマのこと : 

執筆者: dolly.h (3:18 pm)
 もう、すっかり晩秋ですね。窓ガラスが薄い我が事務所では、もう暖房をつけないと、寒くて過ごせません。どてらを買い込んで、節約節約!

 さて、どんな仕事にも「優秀な人」と「そうでない人」がいます。企業の中ではよく、「ひとりの優秀な社員人が10人のそうでない社員を食わせている」と言われます。成果主義が導入され、そういった構造も少なくなってきているかもしれませんが、それでも、企業の構造とは、多かれ少なかれ、そういうものだと思います。
 そういったところは、企業の経営者も当然ふまえているわけで、こういった優秀な人は、役職をつけたりして、多く給料を払い、その労と才能に報いているわけです・・・、いえ、報いてきたわけです。これ、すっかり過去のお話しになっちゃってますね。特にITエンジニアの世界では。

■優秀なプログラマーとそうでないプログラマーの差は20倍!

 社団法人情報サービス産業協会(JISA)の新会長、浜口友一さん(NTTデータ代表取締役社長)のご著書は、多くはないのですが、購入して熟読ましたし、雑誌なんかでの記事もよく読みます。超巨大企業の社長さんというお立場なので、当然IT業界の次世代を視野に入れたお話しが多いのですが、言葉の端々に「プログラマやSEへの愛情」みたいなものが感じられます(私だけでしょうか)。
 最近メールを頂いたフリープログラマの方のサイトに、浜口氏の記事へのリンクを見つけ、思わず読み込んでしまいました。

「なぜプログラミングが楽しくなくなったのか・日本的ソフトウエア観(1)」
 http://it.nikkei.co.jp/business/column/hamaguchi_it.aspx?n=MMIT2z000003042008
 (ITプラス 連載・コラム)

 浜口氏は「プログラミングが楽しくなくなった、プログラマのイメージが悪くなった」理由として、次のように述べておられます。

 一つ目は、適性の判断や必要な訓練をせずにプログラマーと称する人たちを粗製濫造してしまったことだ。一般に優秀なプログラマーと適性のないプログラマーでは、その能率や品質に20倍前後もの差があるといわれている。このような人たちをまとめて「平均単金×工数」というような価格設定で、たいして差の出ない処遇をするからプログラマー全体の価値が下がってきている。同じプログラムを10分の1の時間で、しかも品質よく作成できるプログラマーであれば、収入に10倍近い差があってしかるべきではないだろうか。

 これは私も実感です。
 私の周辺にいるフリープログラマは、皆以前は企業に勤めていたわけですが、みなほとんどが「優秀であるが故に報われない」人たちだったわけです。その生産性の高さや、卓越したアイデアで十分に企業に利益をもたらした彼らですが、企業は彼らに報いようがなかったのです。なぜなら、彼らは、プログラマを続けることを希望する人間だったから。プログラマという現場職を離れ、管理職に就いてもらえれば、ちゃんと高い給料も払えたのですが・・・。
 はたまた、同じプログラマの間での「不平等な平等」は相当にきつい。誰がどうみても、そのソフトウェアの製造のほとんどを実現しているのは、その優秀なプログラマで、他のプログラマは「おまけ」だったとしても、給料は同じ。だんだんばかばかしくなってくるのは当然です。

■何をもって「優秀」とするか

 ところで、どんなプログラマが優秀とされるのか。それは、その立場によってまちまちです。
 たとえば、私のような持ち帰り系フリー・プログラマの場合、お客様に利益をもたらすことができることだけが、その「優秀さ」を計る基準です。いくら多くの言語を駆使できて、難解なアルゴリズムを理解していて、特定の業務理解に優れていても、そのお客様が納得できるものを納めることができなければ、全然「優秀」ではありません。
 では、企業における「優秀なプログラマ」とは何でしょう。それもやはり「企業に利益をもたらす者」と言えるでしょう。役割が多岐にわたりますから、利益をもたらす方法はまちまちです。新しい技術を真っ先に習得し、その先進性を持って他社との競争に勝つ、という利益のもたらし方もあるでしょうし、生産効率をとことんまで突き詰め、高い生産性で企業の利益率を上げる、という利益のもたらし方もあるでしょう。
 しかし、そういう、利益に対する感覚を持ちつつ、プログラマを続ける、というのは極めて難しいです。そういう意味ではフリーランスはおススメですね。自営の場合は、「利益=おまんま」、なので食うこと、生き残ることを意識せずにはいられない生活は、必然的に高い利益意識を生み、それは他者(主にお客様や仲間)のそれに対する意識をも生み出します・・・。う〜ん、やっぱ、おススメできません!(笑)。
 利益意識や経営感覚とは、ほんとにほど遠いところにプログラマはいて、その縁遠さがまた、いかにも技術者らしら、職人らしさでいいのですが。

■技術一筋では、生き残れない!?プログラマ

 会社の中で、いずれ管理職に就くことを全く拒否し、ひたすら職人・技術人としてのプログラマを選択し続けることは難しいと言えます。会社員でなく、派遣社員や契約社員だったとしてらなおさらです。40歳代の派遣案件は少ないながらもちゃんとありますし、逆にそういう年齢の派遣社員を好む会社も多くあったりします。しかし、その上、40歳後半から50歳代にかけては、さすがにもう無理です。
 私と同じくフリープログラマを続けている人の中には、ぐるっと周囲を見渡しただけでも、50歳代は3人もいます。今でも現役バリバリです。40歳代も多く、30歳代が皆無で、20歳代が半分派遣社員、半分持ち帰り、という感じで40歳代と同じくらいの人数です。
 今、50歳代のフリープログラマたちは、この勢いなら、60歳代まで現役続けます。というか、ますますその技術力は専門性のみならず、汎用性を高めていて、業務知識も抱負で、こういう「いぶし銀の優秀さ」を世の中がほっとくわけがないんだなと、私自身も先々を明るく思います。とはいえ、仕事のある時と無いときの差が大きいから、そういう部分は常にしんどいですけど。
 そういう「いぶし銀の優秀さ」が出てくるまで、プログラマを続けられる人はほんとにわずかです。続けるには、いくつか条件が必要になるからです。その条件とは!

1.将来を不安に思っても、寝たら忘れるタイプであること。
2.仕事を必ず成功で終わらせる根性としつこさがあること。
3.プログラミングが好きであること。
4.結婚していること。
5.持ち帰り、SOHOでの仕事を主としていること。

 です。これ、絶対間違いないです。この条件にたった一つでも当てはまらず、人知れず、この業界を去っていった人を、私はたくさん見てきています。この条件の解釈などは、またの機会にやってみたいと思います。
 40歳代50歳代になってもプログラマをやっている人がいても、20〜30歳代に負けないぐらいバリバリやれることは間違いないと思っています(全員がそうであるわけではありませんが)。なのに、なぜ企業では40歳代のプログラマが少なく、50歳代は皆無なのでしょう。そう。それは、最初の話にもどりますが、優秀であろうと、優秀でなかろうと、プログラマである限り、給与の差がつけにくい、という理由からなのです。
 年齢が上であれば、その分対顧客の仕事や管理の仕事に長けている、というのはあながち間違いではありませんが、しかし、必ずしもそうではありません。40〜50歳代でも、顧客対応苦手、管理苦手、という人はたくさんいます。そういう人が無理に管理職についても利益はあげられないので、だったら、定年退職までプログラマやらせてみたらどうかと思うんですけど・・・。
 IT業界、特に開発関係の会社では、若い技術者の定着率がとても低いと言われます。それは、能力によって給与の差がないことも原因のひとつかもしれませんが、40〜50歳代で、今の自分と同じプログラマを続けている人がおらず、「今のままの自分は、この会社では許されないのだ」と思うからではないでしょうか。もう、わたしのようなおぢさんには、20歳代の気持ちなど、わかろうはずもありませんが。

■ところで・・・ITフリーランス協会
 ところで、このブログの前の記事で「ITフリーランス協会」のことを書きましたところ、7件もメールいただきました。私と同年代でバリバリ業務アプリを作り続けている女性の方や、建築関係のITシステムだけを10年続けている方、現存する言語を全てこなせると自負する言語マニア(?)なお方、などなど。メールでやりとりさせていただくだけで、楽しく、いろいろ勉強になったのですが、案外みなさん高齢(失礼!)でびっくりしました。42歳の私など、もしかしたらまだまだ若造なのかもしれない!と思ったほどです。
 皆さんが望んでおられる事は、私の望みといっしょでした。頂いたご意見としては、「もっとフリープログラマの地位向上をはかりたい。」「個人だからという理由だけで契約まで漕ぎ着けられないということを無くしたい。」「お客様との間に余計な会社や人をつくらず、直接の信頼関係で仕事がしたい。」「仕事のあるときと無いときの差が大きいのでもう少し総量を増やしたい。」「個人の集まりなら間接経費は極力少なくできるはずだから、安くて良いものを提供したいし、できるはず。」「得意分野と違う案件を頂いたとき、知り合いがおらず、断らざるをえないので、情報共有したい。」などがありました。若い人たちからは特に「自分の好きな仕事ができると思い、フリーになったけど、派遣の案件をこなすだけの毎日で、やりたい仕事ができない」という主旨の愚痴(?)が多くありました。
 ITフリーランス協会の事業の手伝いを申し出て下さった方も何人かおられて、もう、感謝感謝です。
 とにかくみなさん、メールの内容や書き方が丁寧でやさしい。応援のお言葉は、しかと受け止めさせていただきました!!
 来年の3月に、事業を立ち上げます。数社ですが、事業に賛同と協力を申し出ていただいた取引先もあります。なんだか来年などは不景気のどん底に居る気がしますが、そんな時期に借金して事業立ち上げて、大丈夫なのかと心配になりますけど、しかし、どん底で立ち上げれば、あとは上がるだけ!そう思ってがんばりまっす!
 「ITフリーランス協会」では、ちょっとあまりにそのまま過ぎるし、LLCを前後に付けにくいので、「フリーランスのフリーランスによるフリーランスのための合同会社」というコンセプトがしっくりくる社名、何かいいのないですかね?
 この協会の自治の仕組みや参加の仕方、顧客戦略などは、皆さんのご意見を大いに参考にさせていただきながら、少しずつ、まとめています。まとまりましたらここでお披露目させていただきますので、もうちょっとお待ち下さい。
 なお、引き続き、「(仮称)ITフリーランス協会」についてのご意見等は、dolly.h@free-pg.net までお気軽にどうぞ!ご賛同頂けるという企業様のご意見大歓迎です。まあ、お客様になんのメリットがあるかはまだ全く見えないだろうから、意見の出しようがないとは思いますが・・・。徐々にまとめて書いてゆきますので・・・。
 
2008/10/27

執筆者: dolly.h (3:10 pm)
 ずーっと痕を詰めてきた開発の仕事も、久しぶりに小休止できるところに至ったので、これを機会に、これまでため込んできたネタ、一気に書きます。長すぎ・・・・。

■俺ってもしかして天才!?
 たまに「かぁ〜!俺ってもしかして天才!?」なーんて思うことがあります。どんなときかというと、プログラミングしているとき。するっと、とっても効率的でシンプルなロジックを思いつき、バグの超少ない処理がかけたときです。さわれるものなら、そのコードをなでなでしてあげたい!みんなに見せびらかしたい!と思うんです。もちろん、出来ないですけど。
 そんな体験はなかなかめったに出来ないけど、私みたいな高齢者プログラマ(!?)ならではだな、と思うところもあります。
 とある米屋さんのご主人。お米を量り売りするときに、計りがいりません。感覚で5kgがわかっちゃうんです。そんな熟練の技をお持ちの方が、以前テレビで紹介されていました。他にも、ありえない早さで牡蠣の身をとるおばあちゃん、味噌樽にしゃもじを投げ入れ、外すことがない味噌屋のおばちゃん、などなど。毎日毎日、同じ事をやっていると、もう体が覚えてしまうんですね。
 プログラミングの作業では体よりも頭を使います。それに技術はすぐ新しいものに取って代わられますから、先の例のように熟練によって超人的な領域に達することはないだろう。そう思っていました。

■プログラムの世界にも「熟練の技」は、もしかしたらあるかも!
 繰り返し同じ動作を行うと、体が覚えてしまって、意識せずとも、その動作を正確に行ったり出来るようになります。最近、体だけでなく脳でも、似たようなことが起こることを発見しちゃいました。
 ただ、計りなしで5kgの米の重さがわかっちゃう、というのとは仕組みが結構違うと思います。プログラミングの場合、必要とされる結果は「5kgの米」といった単一のものではなく、人間が簡単には予想できないであろう複数多様な結果を必要とされている、と言えます。簡単に言えば、「仕様通りの動きをする」ということです。
 目的の動き、処理を実現するために、プログラマはどういう思考をするのかというと、おそらくこういう事かとおもいます。

A.プログラム全体に於けるその処理部分の位置づけと役割の把握(詳細設計、モジュール設計)
 ↓
B.位置づけの実現(入り口、出口をつくる)
 ↓
C.役割の実現(機能をつくる)
 ↓
D.実装(プログラミングする)

 結局、全体を俯瞰できる場所から、その目的の処理へたどる道筋がどうあるべきか考え、そしてその道筋の先へと踏み込んで考える、という感じで、実際のプログラミングのプロセスに至るのではないでしょうか。
 このプロセスの中で、毎日毎日飽きもせずパソコンに向かってプログラミングしている人間が、その「熟練度」を発揮する場所はどこでしょう。私は、Aじゃないかなと思うんです。私がたまーに「やべっ!俺天才!」と思う場所は、ここが最も多いからです。まぁ、もちろん、実際に天才なわけではない、ってとこが悲しいところですけど(笑)・・・。

■コードの大海をどれほどよく知っているか=プログラマの熟練
 今時、C言語でぺったりと平たいコードを書くプログラマはいないでしょう。オブジェクト指向プログラミングというものが、あたりまえになってもう15年ぐらいたちますかね。
 「オブジェクト」という処理とデータの固まりをたーくさんつくり、その兄弟姉妹を必要に応じて増やし、そんな大小様々のオブジェクトたちを、上手に縦横斜めに繋いでゆくと、ソフトウェアが出来上がる、と。現在のスタンダードなプログラミングはそういう具合で作られています。私ももちろんそういう作り方をします。
 ソフトウェアは、そういったオブジェクトで出来た岩場や小島が無数に存在する海、といっても過言ではないと思います。そういったいわば「コードの大海」を頭の中にイメージしながら、プログラマは新たな岩場や小島を作っていくわけです。
 ところが、最初見渡し限りほとんど海でちらほら島が見受けられるだけだったコードの海は、やがて、いろんな形の岩場や島で覆われてきます。どこになにがあったか、どの場所にある意味はなんだったか、だんだん把握しずらくなってきます。そうならないように、まだ島がまったくない海をいくつかの海にわけて、銘々しちゃいます。海のわけかたは、それこそいろいろ。
 ・・・込み入った話になってきたので、このくらいにします。
 つまり、常に頭の中で、全体の把握がしやすい形にしておく、という部分は、とても大事になってくると思うのですが、それを私のように海でたとえてみたり、町並みでたとえてみたりと、自分でイメージしやすい世界をもつことを、プログラマだったら皆、自然と覚えているのだと思います。
 熟練してくると、この部分についてはより、イメージが明確になるように思います。つまり、「この処理を実現するには、どういう役割をもたせ、どこに配置するべきか」を全体の中でとらえらえやすくなるのではないか、と思うのです。
 そのほか、熟練のなせるわざと言えば、私の場合、目覚ましつけなくても昼寝をぴったり30分で終わらせることができるぐらいでしょうか・・・。

■過剰な作業の分散はあまりにも不効率
 プログラマにとって、「コードの大海をどれほどよく知っているか」は、結構大事な話だと思うのですが、おそらく、これは経験によって熟練度を増してゆくことができるものと私は思っています。しかし、お気づきのように、これはあくまで、私のようにひとつのソフトウェアやシステムを、ほぼ一人で担当する場合の話。
 どんな熟練のプログラマでも、数百人のエンジニアが携わる大規模なシステムの「コードの大海」を、イメージし、把握し続けることは、極めて困難です。
 ですから、ソフトウェアの開発体制として、プロジェクトマネージャ→サブ・チームリーダー→SE→プログラマ、というPMを頂点とするピラミッド構造がスタンダードになっているわけです。各リーダーは、たとえば前記の「それぞれの海」を各人が担当して、その把握に努めることで、結果的に全体を把握している、とできるわけです。
 しかしこの仕組み。プログラミングの効率はよろしくないわけです。あくまで、プログラミングの効率の話ですが。
 そう。プログラマは、SEが作った仕様書通りにプログラムを作るんですから、先に書いた工程の「D.実装(プログラミングする)」だけしかしないわけです。Aからのプロセスがあってはじめて「これはどこの海にある島なのか、出入り口はどこにつながっているのか」が把握できるのですが、いきなりDから始めたプログラマには、そんなのわかるはずもありません。
 「SEは設計士。プログラマは大工」とよく言われます。高層ビルを建てるならそれでいいでしょう。しかし、戸建てや小規模の集合住宅を建てるなら、その出来の善し悪しは、設計士よりも大工の腕によるところが大きい場合もあります。第一、戸建てを建てるのに、高層ビルと同じ手法を用いて、コスト面、時間面の効率が良いとは思えません。
 開発の現場での課題は、「高層ビルと同じ体制で戸建てをつくる」ということが横行しているようにしか、私には見えないのですが、どんなもんでしょう・・・。

■諸規模な開発なんだけど、見積もりは大規模開発。の理由
 私のフリーランスの仕事は、ほとんどが一人仕事なので、やっぱり効率はいいな、と思います。それは費用面や細かな対応が可能な点においてはお客さんのメリットとなっていると思います。しかし、大規模な開発はできませんし、やる気もありません。
 だいたい、どの開発会社でも、中小規模の開発の依頼を、あまり喜びません。人をごっそり大勢うごかせる、インフラの保守管理など、「おいしいおまけ」がついてくる、といったうまみは、中小規模の開発にはほとんどなく、逆にメンテナンスやサポートにエンジニアの時間をとられ手離れが悪い、などのデメリットも多いのです。
 また、開発に関してのリスクも大きいのです。大きな鍋で作った豚汁は、調味料の分量を少しぐらい間違えても、結構調整がききまし。しかし、小鍋で作ってしまえば、少しのミスが全てを台無しにしてしまいます。ソフトウェア開発でも同じ。非常にリスキーです。だから、開発会社はやりたがらない。しかし、やらねばならないときは、リスクを忘れてしまえる方法でやります。それは、見積もりを高く設定しする、ということです。
 企業などがこれは比較的小規模な案件だと思い、開発会社に見積もりを取ってみると、予想の数倍の値段だった、という話は、こういう理由によるわけです。
 そして、1〜2人の使えるプログラマがやれば低予算でできるものを、そういう見積もりでは出さず、超高層ビルをたてるぐらいの大規模開発体制にならった見積もりを出してくるです。実際、大規模開発のような作業分散をした体制で開発する場合もありますが、多くは、私のようなフリーランスや外注に丸投げするわけです。

■なかなか育たない「ユーティリティプログラマ」
 なんか、こんな風に書いていると、開発会社の連中というのは悪いやつらで、ぼったくりばっかりやっている、と受け取られてしまうと困るのです。前記のようなことを悪意でやっているのではなく、ソフトウェア開発会社の経営手法としては、必要な対策なのです。大規模開発と、私や小さなソフト会社がやっている中小規模の開発は似て非なるもの、と考えた方がよいと、私は思います。
 1人から数人で開発をする場合、効率が良く、中間マージンが取られるという悲しい受託でない限り、発注者であるお客さんのメリットは大きいと思います。しかし、発注する側は「ソフト開発会社に頼めばよい」と思っていると思います。本当は「このシステムを作るのに適したソフト開発会社に頼む」といのが正解だったりするわけです。・・・なんだか、当たり前の結論にたどり着いてしまいましたが、では、中小規模、特に100万以下、50万以下の小規模なものを開発するのに適したソフト会社があるか、といえば、「ない」としか言い様がありません。辛うじてあるのは、私のようなフリーランスもしくは自営(商店型)でやっている、わずかなプログラマだけだと思います。
 いかなる時も、大規模開発的な体制で開発をする企業では、前述の「A〜Dのプロセスをこなせるプログラマ」は、非常に育ちにくいのです。なぜなら、そういう用途で雇われていないからです。そういう土壌では、A〜Dのプロセスをこなせるプログラマ「ユーティリティプログラマ」は出てこないわけで、わずかに私たちのようなわずかなはずれ者、野武士みたいのがいるだけです。

■そういう市場と供給先が育たないと・・・
 そんなこんな書いておくと、小さなシステム開発が私のところに舞い込んでくるんじゃないか!?という腹黒い期待もないわけではないです(笑)。しかし、実情としては、私や友人知人のフリープログラマでも、そんなに量はこなせない、ということです。なんだかんだで、手頃な大きさの開発依頼が受けられ、とてもよいお客さんに恵まれ、まあなんとか住宅ローンも順調に返せているのは、本当にありがたいことではありますが、しかし、特殊な形のものが、特殊であるかぎり、それは商売としては長く続けられません。やはり、あるいていど、それがスタンダードになっていかねばならないんです。
 中小規模の開発に特化して、ユーティリティプログラマとして仕事をしてゆきたいという人が多くいて、そういう人たちや会社に、必然的に発注をするお客さんが多くいて、そういうのが当たり前になってこないと、大局的には私のこの商売のスタイルもヤバイかなと思っているわけです。

■長くできて、プログラマ冥利に尽きる、働き方!?
 私ももう歳なので、きついとことはありますけど、しかしプログラマはやっぱり楽しい仕事です。無いものを作る、お客さんに喜んでもらえる、ということを、個人で小規模にできる商売はそう多くはないでしょう。
 15年、フリーで仕事をしてきて、最近、プログラマとしての限界を感じ、四苦八苦したのは確かです。しかし、工夫で乗り越えられます。60歳代でも現役バリバリでC#やっているプログラマもいます。私のフリー仲間ももうみな多くが40代、50代です。「死ぬまでまで続けられる」と、私は確信しています。しかし、死ぬまで続けるためには唯一、条件があります。
 それは「会社勤めでないこと」です。会社員でも定年まで、プログラマ続けられてもいいんじゃないかと思いますが、残念ながら無理です。
 とはいえ、非会社員、派遣やフリーランスとしてやっていくのは、やはり正直きついです。経営者的な能力が要求されますし、覚悟も蓄えも、人脈やエンコも大事です。これを多くの「一生プログラマやりたい」プログラマに強いるのは、あまりにも酷だと思うのです。それでは、そういう、ユーティリティプログラマな商売は永久にスタンダードなものにはならないわけで・・・。
 
■やっぱり、「ITフリーランス協会」かな
 という話に行き着くのですが、LLCの形で、ぜひ実現してみたいのです。
 私もできるだけあちこちでこの話をするようにしていて、企業体としてのこの組合に、支援してくださるという古いお得意さんもあり、賛同してくれる若いプログラマもあり、うれしい話で涙ちょちょぎれているんですが、しかし、私自身がなかなか踏ん切れないんです。
 なぜなら、正直言って個人的なリスクは大きい。必要な借り入れの規模を考えると、失敗すれば家族を路頭に迷わす羽目にもなりかねません。・・・だったら、いまは順調に受託できているんだから、ずっとひとりでやればいいじゃん!と思ってしまったりしますが、やりたいことをやらずに人生を終えるのはあまりにももったいない!と鼻息を粗くしてみたり、はたまた、この事業が成功しても、自分が金持ちになるわけじゃないし、とモチベーション下がってみたり。
 いずれにしても、年内は開発でみっちり埋まっているので、企画を温めつつ、協力者を探しつつ、覚悟きめて取り組みたいと思っています。年明け4月までには、法人登記したいと思い、準備だけは進めているのですが、さてさて、どうなることでしょう。

 もしかしたらプログラマもお客さんもハッピーになれるかもしれない中小規模開発限定の仕組み、というものに興味があるプログラマの方がおられれば、是非正直な感想をお聞かせ下さい。また、システムやソフトウェアの開発を依頼する立場の方にも、ご意見やご感想など、頂けるととてもうれしいです。
メール:dolly.h@free-pg.net

 
2008/10/24
カテゴリ: IT業界 : 

執筆者: dolly.h (4:01 pm)
 いやはや、ずいぶん更新サボってしまいました。というか、サボるのが当たり前になってますな。

 Yahoo!Japanリクナビ(http://rikunabi.yahoo.co.jp/)の記事に、こんなのを発見!!

「受託開発のSEなんて、ダサイよね?」
http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=001435

 私は「K村」氏と同様、受託開発ほど、楽しい仕事はない!と思っていますが、そもそも、IT業界は人気がないですなー。
 やっぱり、「3K」だと思われているんでしょうね。いや、確かに3Kだとは思いますが、「スターがいない」というのも不人気の大きな要因かと。業界紙ならまだしも、一般の新聞や雑誌で「こんなにすごいものを作ったSE、プログラマがいた!」的な記事なんて、長らく読んだことがありません。きつくて地味な業界。最悪ですな!そりゃ、人気ないのもわかる。
 たまに大学生や高校生と話をする機会があると、「プログラマをどう思うか」みたいなことをそれとなく聞いてみるのですが、「ゲームっすか?ゲームっすよね!」というのがだいたいの反応・・・。ゲームしかしらんのか!と思いますが、まだ社会人じゃない人間に、会社の会計システムや受発注システムを想像しろといわれても無理でしょう。とにかく、「どんな仕事なのか」がわからないようです。小中学校ではパソコンの授業がありますが、プログラミングするところまでは教えませんし、高校でも工業高校でもない限り教えないでしょう。
 身近な「プログラム」はやっぱりゲームなんでしょうね。

■ホビーから始まるプログラミング
 私は中学生のとき、ゲームを趣味で作っていたのが、この業界にはいるきっかけ、というか運の尽きToTだったわけです。趣味としてプログラミングをする、というのはものすごく楽しいことでした。納期もへったくれもないですしね。
 第一、一人で作れるのがいいんです。結果、くそゲーになってしまってもいいんです。作ることを楽しむのですから。
 ところが、「仕事となると楽しくないだろうな」という風に思えてしまうのでしょう。当然です。趣味の真逆だからです。

(趣味)<−−−>(仕事)
納期無し<−−−>納期厳守!
一人で作る<−−>階層組織の中で一部を担当
結果は二の次<−>結果が全て

 ネットで開発ソフトをリリースしている学生さん(らしき人)が多いので、やっぱり趣味で楽しんでいる人は多いと思うのです。しかし、そのまま業界入りするわけではない、ということろが問題というか、この業界の課題でしょう。
 私が業界入りしたときは、そういう趣味系、研究系の人がわんさか入ってきていましたので、オタクばっかり、ネクラ(死語?)ばっかりの、それはそれはすがすがしい(!?)職場であり、業界でした。変わり者フェチの私には、天国でしたが。

■いろんな職場、いろんな開発の仕方があってもいいのでは?
 私がいつも作っている、小・中規模なWindowsビジネスソフトは、時間はかかるけど、一人でやりきれる規模です。逆に、これを数人のチームでやろうとすると、逆にお金も時間もたいそうかかるはずです。
 なのに、企業では「一人開発」を絶対にやらせません。パフォーマンスが悪いことは重々承知です。それでもやらせないのは、何かあったら大変だからです。その「一人」が病気になったりしたら・・・、ということではなく、「作りきれなかった、出来がよくなかった」という結果を懸念するわけです。それだけ、ひとりひとりのエンジニアのスキルを把握していない、ってことだと思います。
 昔のはなしばっかりで申し訳ないんですが、私が勤めていた会社では、エンジニア1人で1つの開発案件をもっていました。それで、失敗したことなどありませんでした。あの当時の水準なら全社員(といっても3人)の技術は高い方でしたし、そのことを皆知っていましたから、確かに不安はあるけど、信じて任せることができていました。いえ、一人で作るのがよい、と言っているのではなく、その職場独特の開発の仕方があったのです。それはまだIT業界が成熟していなかったからなのですが、様々な試行錯誤があり、多様な方法が存在しました。逆に小さな仕事でも、チームを組んで、バグゼロを目指した会社もありました。
 それから約10年。いろいろ変遷がありましたが、「スタンダードな受託開発の仕方」がほぼできあがり、プログラマの役割、SEの役割、PMの役割が、きっちり出来上がっています。それは多様な試行錯誤の結果かもしれません。しかし、面白く無くなりました。確かに、面白くない業界になっちやったのです。

■「ありえないソフト」「ありえない技法」が出てきてほしい!
 業界が成熟し、「標準」ができることは、喜ばしいことなのかもしれませんが、しかし反面、進化は明らかに停滞し、「普通のよくある職業」となったところで、魅力は失われてしまいます。
 多くのプログラマやSEは、やれJavaだRubyだ、やれ.netだAjaxだ、と新しい言語や技法を追いかけ、そうして「常なる新しさ」を確保できている、と実感しているのかもしれないけど、やっぱり「お!すげぇ!」と思わせるソフトウェアやシステムを見て、触発されちゃったりしたいものです。
 最近、「このソフト、ありえない!」(すごい!すごすぎる!の意)と思ったのは、Googleマップとストリートビューとか、ちょっと前で「Oracle VM」とか、やっぱり海外の作が多いですね。
 また、これまでと違った開発の体制を組む業者があってもいいと思うんです。たとえば、あえてプログラマとSEをわけないとか、小規模開発だけに特化して高いコストパフォーマンスをウリにするとか、ゲーム業界のようにファンドを組んでビジネス・ソフトを開発するとか・・・・。

 とにかく、「IT業界、おもしれーなー!」と思われるネタが、ほしいなと思う今日この頃です。
2008/09/30
カテゴリ: フリーのノウハウ : 

執筆者: dolly.h (5:16 pm)
 「持ち帰り案件ってどうやってGETするの?」というメールでのお問い合わせが最近、やたら多いのでございます。
 今日はなぜか3件も・・・。今月でなんと!22件でした。な、なぜ??
 というわけで、というか、私だって一応、仕事で忙しい日々を過ごしているので、メールで返事するのがしんどくなってきました。そんなわけで、ここに書きますので、どうかご勘弁下さいませ。

 「持ち帰り案件ってどうやってGETするの?」・・・と言われても、ずばり!とは答えられないです。
 ただ、質問される方が結構勘違いされているので先にその話から。
 「フリーエンジニア」などでググると「フリーエンジニアの方々に業務委託案件をご紹介!」とか「専門のエージェントがあなたにぴったりの案件をご紹介します!」とか言った類のサイトがわんさか出てきます。そういう仲介業者、紹介会社、派遣会社が扱う案件はほとんど派遣案件です。派遣・常駐なので、その中に100%持ち帰り案件はありません。そこを多くの方が勘違いされておられる。
 「どこの紹介会社に登録すると、持ち帰り案件を紹介してくれるのか」という質問が多いのですが、持ち帰り案件を扱っている紹介会社などを、私は見たことがありません。
 派遣以外の方法で、クライエント企業に人を出したり、はたまた持ち帰りの案件を受託し、それをフリーのエンジニアに委託する、ということができないわけではないのですが、めちゃくちゃリスクがあるので、ピンハネだけを目的にこの業界に参入していらした方々が、そういうリスクを負ってでも、フリーランスの支援をするとは、めちゃくちゃ考えにくいです。

 私はこれまでやってきた仕事はほぼ100%が持ち帰りです。いえ、それが自慢とかそういのではなく、たまたま持ち帰りの仕事を受託するやり方で始めたものだから、それが自分のスタイルになってしまって、他の方法をほとんど試すことなく、現在に至ってしまった、ってだけです。
 そうはいっても、派遣は1回だけやりました。もうこりごりです。常駐で1年間の仕事もやりました。自分には向いていないことが分かりました。で、持ち帰りだけをやっている。それだけなんです。

 もちろん、仕事を回してくれたり、共同受注してくれるフリー仲間がいたり、開発や販売の協力をしてくれる開発会社があったり、最近はこのサイトを通じての受託が加わったりと、比較的持ち帰り案件にかかりやすい環境がある、というのは確かです。でも、それは私が、「できれば持ち帰り案件を受託したい」と志向し続けてきたから、いろいろな機会や出会いがあって、そういう仲間ができたり、会社と知り合ったりした、という結果ができたと言えます。
 会社やめて、「フリーランス」になって、それで仕事を始めるのは私みたいに40歳代とかでもない限り(泣)比較的簡単です。いまや人材登録はネットで簡単にできますしね。でも、自分が志向する仕事のやりかた、仕事の内容を実現するのは、やはりそれなりに大変ですし時間がかかります。それを志向するがためになかなか仕事にありつけない、ということになるかもしれません。でも、志向しなければ、絶対にその仕事(たとえば持ち帰り案件)は、手元にやっては来ませんし、自分のスタイルを確立し維持できるだけの環境も出来はしません。

 自分の働く環境を、自分で作り上げることができるのが、フリーランスの醍醐味です。極端な話、農業しながらITエンジニアやってもいいし、携帯電話の組み込み系だけしか請けないというエンジニアでもいいし、長野でペンション経営しながらSEやってもいいし、それこそ自由。だけど、そういう働き方をしたいと志向し、その環境を作り上げるのは自分でしかできません。ネットで検索できるどこかの会社があなたの志向を聞いて、それに沿った案件を取ってきてくれるわけではありません。
 「こういう内容の仕事がしたい」「こんなスタイルで仕事がしたい」という話を、周囲にたくさんしてください。最初は叶わず、派遣で面白くもない仕事をする日々が続いたとしても、必ずどこかでネタがつながります。そこからまた、少しずつ広げてゆけばいいんです。そんなもんっす。
 せっかくフリーランスになったのだから、より報酬の高いところを目指すのもいいですけど、せっかく全く自由な立場になったのだから、自分がやりたい仕事をやりたい形でやってみよう、と志向してみてはどうでしょう(ただし「食えること」が先決だけど)。

 ずいぶん偉そうなことを書いてしまいましたっ。
 が、がんばれ!若者よっ!聞くからにいろいろしんどそうだけど、それでもがんばれっ!おじさんも、ぼちぼちがんばります・・・。
2008/09/30
カテゴリ: 世間一般のこと : 

執筆者: dolly.h (1:40 pm)
 またブログ、サボっている間に世の中すっかり秋。行楽の秋。スポーツの秋。食欲の秋。仕事の秋・・・・ToT。今年の秋は仕事三昧だな、こりゃ。

 さて、世の中いろいろ騒がしい今日このごろ。米国経済がなんだか大変なことになってます。もちろん、世界の覇権国アメリカが大変ならば、やっぱり世界中大変ってわけで、日本だけでなく、世界経済は今後どうなってしまうんだろうと、不安が募りますね。
 「そんなの俺にはかんけーねー!!」と言ってみたいもんですが、そう言える人って、この世の中にどれほどいるんでしょうかね?
 完全自給自足で生活するでもしない限り、日本の、世界の経済に全く影響をうけない人というのはいないはずです。
 しかしまあ、長ーい不景気がようやく昨年ぐらいに「もう、終わったかな?」って感じた矢先。また不景気に逆戻りですかねぇー。なんとなく、気分が萎えますねぇ。

*** 設備投資控え傾向。IT技術者あまり気味。 ***
 というわけで、IT技術者だって、景気の動向にはしっかり影響を受けているわけで、第三次産業というヤツは極端に言ってしまえば「いざとなれば、なくてもいい」という代物なわけだから、ちょっと会社の経営状況が先行き不安、って話になってくると、設備投資はちょっとやめておこう、IT関係についても、自社の基幹システムの改変とか、ホームページのリニューアルとか、そういうのは、「ちょっとしばらくやめとこっ!」って話になってくるわけです。
 というわけで、発注が減ると、いわゆる「開発案件」の数が減ってくる。仕事がなくなる、技術者が余る。とこうくるわけです。
 実際、つきあいのある開発会社の営業さんや、派遣会社の社長さんが仰るには、今年の4月ぐらいから技術者の余剰が出てきて、6月から7月頃にかなり顕著になってきたんだそうです。現在は「やばっ!」て感じだそうで・・・。ハァ。私のような、下流工程専門工(!?)も、なんとなく仕事の総量が減ってきているような「におい」がします。9月現在、IT業界のメルマガやニュースサイトでも、「技術者余り」はぼちぼち記事になってきてますね。
 じゃあ、IT技術者が解雇されたり、派遣登録しても案件回ってこなかったり、って話になんのか?と言われりゃ、そんなこと私ごときがわかろうはずもありません。でも・・・何も心配するこたないと思いますよー。だって、もともと、SEやプログラマって、それほど安定した仕事じゃなかったでしょ?

*** 自然な新陳代謝?それとも残酷物語?安定にはほど遠い業界 ***
 そりゃN○Cとか、N○Tとか、誰もが知っている大企業さんで、IT技術者やっているなら別ですよ。でも中小企業に勤めるIT技術者なら、「この会社に定年まで勤められる」と思ったことあります?ないですよね。だって、会社に定年間近のIT技術者、いないんですもん!
 新卒で入社して、まあ3,4年プログラマやって実績できたら、より給料のいい会社に転職して、30歳までにSE目指して、SEになったら、またより良い条件の会社に転職するか、派遣社員になる・・・・。みたいな感じがフツーですよね。
 こうして出入りが自然に発生し、会社には常に若い技術者ばかりがいる、という新陳代謝(?)が、どこの開発が社でも行われていると思うんですが、老廃物として排出されちゃった30、40歳代のIT技術者はいずこに?って話になりますね。管理職のほうに行くか、営業のほうにいくか、はたまた、「業界から抜ける」か、です。希望するしないに関わらず。なんだか、ちょっと残酷物語ですよね。でも、そういう業界なんですよ。
 定年退職まで技術者できるわけじゃない。ずっとその会社いるわけじゃない。だいたい、いつまでプログラマやSEやる体力気力が持つかわからない。そもそも安定的な仕事、職種ではないんです。だから、ほら、みんな仕事中にこっそりFXやったりしてるんです!(笑)

*** 技術者の流動性が高くなったことは、どう影響するか ***
 景気が悪くなって、設備投資、総発注量が減ると、開発会社などの企業が受託する案件の件数がほぼ一律で少なくなる。というわけではないのが、この業界の特徴かなと思います。仕事がなくなるのは、より下流に位置する会社。孫請けひ孫うけってところです。下手すると全くなくなるわけです。だって、親会社が倒産しちまえば、仕事が来るはずもないのですから。
 バブル崩壊直後、倒産する開発会社はわんさかあったわけですが、だいたい芋ずる式に倒産していたように記憶しています。それだけ、多重構造で、元請け、下請けの立場が明確で且つ固定的だったわけです。そういった企業のピラミッド型の階層構造は今もそれほど変わりはないと思うのですが、しかし、技術者の立場だけに焦点をあてれば、現在はずいぶんと様変わりしていると思います。
 昨今、登録型派遣で働くIT技術者が急増したので、技術と人材の流動性は10年前からは想像もできないくらい高くなっています。派遣の技術者は、ピラミッド型の階層構造の、どの位置で働くかは「案件次第」。もし、下層で働いていてその会社が倒産したとしても、給料が払われない、ということはさすがにないでしょう。給料は派遣会社が支払いを保証しているわけですから(まあ、必ずしもそうでもないですけど)。
 また、技術者がひとつの派遣会社にのみ登録しているのであれば、派遣会社が破産すれば、派遣社員は仕事がなくなってしまうわけですが、今ならネットで簡単に登録できますし、面接で登録を拒まれることはないでしょう。
 なんだか変な話ですが、派遣という「不安定な働き方」といわれる立場が、かえってリスクが低く、「安定的」とさえ言えるわけです。でも、そういった状況だって、どう変化するかはわからないのです。

*** 技術者の頭数で商売ができる時代は終わりか ***
 派遣会社を否定するつもりはないけど、派遣業界の現状を見る限り、これでは技術者は報われない、と思うわけです。
 マージンが開示されなかったり、マージン率があまりにも高すぎたり、相変わらず保証関係が不透明だったり、未だに多重派遣の横行が止みません。とりあえず技術者の頭数そろえれば商売できる、という状況は、「技術者あまり」が生じてくるとやはり変わってくるでしょう。技術者の供給過多状態になれば、クライアントは量よりも質が重要になってくるのは当然です。「いかに技術者を多く取り込むか」だけで競争してきた派遣会社は、質での競争を迫られるでしょうが、しかし、質の確保だけは、今日思いついて明日できるわけではなく、その派遣社員との信頼関係の確率やサポート体制、教育環境の整備が為されていて、しかもそれが長年継続されていなければ、派遣社員の質は確保できないと、私は思います。結局、技術力のある技術者、生産性の高い技術者を確実に確保できている開発会社や派遣会社が重宝される、というシンプルな原点に戻るのではないかと思うのですが、どんなもんでしょうね。
 現在、技術者の流動性を担保しているといっても過言ではない派遣業界で、これまでと違う競争と淘汰が生じるとなれば、技術者もとりあえず派遣登録していれば、案件が回ってくるから安心、ということではなくなります。
 結局、よほど揺るぎない大会社にでも勤めていない限り、会社員でも派遣社員でも、やっぱり「技術者あまり」の影響は受けるということしょうから、もはや「安定」などというものはないと考えた方がいいのかも。・・・あのリーマン・ブラザースでさえ破綻するご時世ですから。

*** 景気はいつも良くなったり悪くなったり。いちいち動じたって仕方ない ***
 以前、転職情報誌の取材を受けたとき、取材者の方から「15年もフリーランスを続けているエンジニアは初めてみました」と言われました。私も私以上に続けている人を一度も見たことありません。長く続けていることなんて、自慢のひとつにもなりゃしませんが、長くやってきたから、わかることがひとつだけあります。それは、「世の中の状況も自分を取り巻く状況も常に変わる」ということです。景気をとってみても、良いときもあり、悪いときもありました。収入が良いときも悪いときもあり、面白い仕事がたくさん出来た歳もあり、面白くもない仕事ばかりの歳も。そういった私自身の状況の違いは、景気や、業界や、世間の風潮や、政治や、いろーんな自分を取り巻く環境の変化と全く無関係ではありません。でも、どう状況が変わっても、やること、やれることは変わりません。ソフトウェアを作り、お客さんに喜ばれること。それだけです。
 景気が悪くなったりすると、先にうまく手を打った賢い人は勝ち、ぼんやりしてて何もしなかった人は負ける。みたいな空気が流れてきて、自分も何かしなければいけないのかと不安になったり、焦ったりしてしまいがちです。あまり何もしないのもどうかとは思いますけど、いちいち動じていても仕方ない、自分のやれることをしっかりやってゆくしかないですよ。って、これだけ人の不安を煽るようなこと書いておいて、そんな結論かい!
 まー、私みたいな吹けば飛ぶよなフリープログラマでも、誰しもが「やべっ」と思うほどの不景気も通り抜けてこれたのですから、技術者1匹とその家族ぐらい、それなりの腕一本でなんとでもなりますよ。・・・って超無責任発言。
 あ、でも、とりあえず今転職しようとかフリーになろうとか、派遣になろうとか思っている人は、もうちょっと状況見た方がいいとは思いますけど。不景気は逆にチャンスとなるときだってあるし、貯金しつつ自重するのがよろし。
2008/09/04
カテゴリ: IT業界 : 

執筆者: dolly.h (3:58 pm)
 いやはや、暑い夏もあっという間。今年は仕事しかしない夏だったのでなんだか悲しいですけど、プログラミング三昧だったおかげか、このところ感じていた頭脳の衰えも、だいぶ再トレーニングされたようで、「こんだけ出来るんならまだまだいける!」と、感じることができた夏でした。でも、やっぱり集中できる時間の長さと、思考の速度はどうしても衰えますね。仕方ないっす。もうすぐ42歳ですからぁぁぁ〜!(泣)

 トレーニングといえば、この夏、今話題の「加圧トレーニング」を始めました。
 いやはや、これはすごい効果です。半信半疑だったのですが、これは間違いないですね。

*** 加圧トレーニングとは? ***
 いえいえ、加圧トレーニングの宣伝をするつもりはないのですが、どういうトレーニングかというのをお伝えしないと、やっぱり話が進まないので。
 縛るんです。手と足の根本を。そんだけなんです。で、縛った状態で運動するんです。
 はい、詳しくは↓とかをご参照下さい。
 http://www.kaatsu.com/whatis/index.html
 結局、短時間のしかも比較的軽い負荷の筋トレでも、効果が高い。ってわけで、忙しくてなかなか運動する時間がとれない人にはおあつらえ向き!ってトレーニングなんです。
 ただ、それだけじゃない。成長ホルモンが多く分泌されるので、「若返り」が期待できる、ってわけです。私の太もも、見せましょか?つるんつるんです。たぶん、十代のお肌です。やっぱり、加圧トレーニングの「理論」による効果と言わざるを得ません。41歳のおっさんが太もも自慢するのも、ちょっと気持ち悪いですけど・・・。

*** なぜ加圧トレーニングを? ****
 昨年、ヘビースモーカーだった私が禁煙をはじめて、今月で14ヶ月目になります。太りました。だって、ご飯がおいしいんですもん。55キロとスリムなほうだったのに、70キロまでいっちゃいました。なんと15キロ増!!とにかくスーツが着られなくなってしまいました。ズボンが入らないんですぅ(泣)
 やばい!と思って28年ぶりに剣道を再開した(小学生の間6年間やっていた)のですが、これで少しは痩せるかと思ったら、運動した後の飯がこれまたうまい!うますぎる!というわけで、食欲は倍増。体重は減るどころか増え続け、なんと74キロにまで成長しちゃいました。
 もともと太る体質ではなかったからか、さすがに74キロで上げ止まりましたが、体が重い!階段が辛すぎる!前々から健康診断で注意を受けていたコレステロール値も上昇。
 「せっかくたばこやめて、運動も再開したのに、これじゃメタボで死んじゃうかも!」と危機感を募らせて、Wiiフィットを欠かさず毎日30分やったり、筋トレ1時間やったり、いろいろやったんですが、体重は乱高下を繰り返しながら、全体としていっこうに下がらないんです。しかも、気を抜いてしまって多く食べてしまうと、みごとにその分、体重増えるといった具合。
 サラリーマンならまだしも、わたしはフリーランス。体悪くして仕事できなくなったら無収入。それこそおしまいです。だから健康には人一倍気を遣わねばいけない立場なのに、このメタボ一直線状態はさすがにヤバイ!と思っていたときです。
 女房から「加圧トレーニング」なるものを聞き、ちょっと試してみよう!ということで、早速西武デパートのスポーツ店で「KAATSU」のスーツとベルトを一式買ってきました。う〜ん、決して安くはないけど、健康のため。です。とほほ。

*** 加圧トレーニングの効果 ****
 腕10分まで、脚20分までと、ベルトで締め付けている時間が決まっています。だから最大30分までしか締め付けていられないわけです。つまり30分運動すればいいわけです。しかも、毎日でなくていい、週に2回か3回でいいんです。そこが、このトレーニング法のいいところですね。トレーニングに毎日たくさんの時間を費やさなくてよいのは、忙しい社会人にはうってつけです。
 効果はトレーニングを初めてすぐわかりました。手の曲げ伸ばし、軽い腕立て、スクワット、など、比較的軽い運動をしているのに「な!なんでこんなにきつい!?」って感じです。筋肉にものすごい負荷がかかっている感じで、はーはー、ひーひー言いながら30分トレーニングをすると、もうぐったりです。ベルトを装着していなければ、何のことは無い、「軽い準備体操」程度の運動なのですが。
 腕などたった10分の運動なのに、初回は翌々日まで筋肉痛。脚も太ももやふくらはぎがぱんぱんです。剣道の稽古(約2時間)でも、これほど筋肉痛にはなりません。
 初回のトレーニングで「これはいける!」と感じましたが、その直後のお盆、実家に家族で帰省し、気がゆるんだかどか食いし、3キロも太ってしまいました・・・。
 が、その分も取り返す気持ちで、その後も週に2回のペースでトレーニングを続けました。す、すると、体重に変化が!!乱高下を繰り返していた体重の折れ線グラフが、安定して下がるベクトルを示すようになったでは、あーりませんか!実家で太った3キロを取り戻し、もう少しで70キロを切る勢いです。
 あ、もちろん食事も若干減らしたり、加圧以外の運動(ウオーキングや腹筋中心の筋トレ)も毎日続けたり、晩酌の量を若干控えたりしてますので、全て加圧トレーニングの成果とは言えません。でも、筋肉量がしっかり維持できているのは、加圧トレーニングを始める前には見受けられなかった事です。以前は、土日にだらだらしていると、あっという間に目に見えて筋肉が衰えていました(にのうでが顕著でした)から。

*** お肌がつるんとしてきてびっくり! ****
 剣道の稽古はいまはお休みしています。道場として使っていた体育館が耐震工事のため、使えないからです。
 剣道を再開して最初の稽古のとき、まじめに死ぬかと思いました。それほどきつい。剣道の稽古はそもそもきついです。時間は短いけど、最後のほうで「地稽古」という試合のような稽古をするのですが、相手を変えながら5回ほどやるんです。何がきついって、これがきつい。相手のある稽古でしかも試合のような形で技を決め合うわけだから、やっぱりかなり気合い入れてやります。そのぶん力も入ります。若い人相手だと、休む間もなく動きっぱなしです。しかも!何キロもある防具(面やこてや胴)を装着してですから、慣れないと死ぬほどきついのです。
 剣道の稽古を続けて半年ぐらいしたところで、お風呂に入っていて「あれ?」と思ったのです。皮膚に艶があり、なんとなく若々しい感じがする、と。しばらくその後も観察していたのですが、きつい稽古の翌々日ぐらいから数日、この肌の若々しさを感じることがわかりました。女房にも感想を聞いたら、やはり肌がきれいになっているとのこと。これはどうも「成長ホルモン」の影響であることがわかりました。成長ホルモンによって、肌の再生が活発になったようなのです。
 ただ、この効果は、「あー今日の稽古はめっちゃしんどかった!」という時の後でなければ見受けられません。つまり、筋肉が悲鳴をあげて乳酸がどばどばでて、それに応じて成長ホルモンが分泌された、であろうときだけだということです(たぶん)。
 あ、加圧トレーニングの話でしたね。
 そう。剣道のきっつい稽古の後に現れる肌の再生効果。加圧トレーニングなら、ほぼ毎回得られるのです。肌の状態が剣道のそれのときと全く同じなので、すごくわかりやすいです。
 まー、男でしかもおっさんで、肌がきれいになっても、別に何かいいことあるわけではないんですけど、体の内側でも細胞の再生が活発になっているのはよくわかります。体調がすこぶるいいですね。

*** しかし!こんな弊害も!! ***
 加圧トレーニングには副作用はないといいます。しかし、血流を抑制し、一気に解放することで血管が痛むとか、血栓ができやすくなるとか、締め付けによる神経の損傷があるとか、ネットではいろいろ書かれていますね。なんでもそうですけど、やっぱり「やり過ぎ」はよくないです。
 そういうことよりも私にはおもっと重大な、加圧トレーニングの弊害があります。
 それは・・・やたら眠いこと!!
 加圧トレーニングは朝、仕事前にやるのですが午前中から眠い!眠すぎる!!キーボード押しながら、寝てしまったことが何度もありました。そして、日課の昼寝をすると・・・起きられない!目覚まし3個でも起きない!「プールの後」のような、まーったりとした疲労が心地よく、どんだけでも寝てしまいます・・・。これはほんと、仕事に支障がでます!
 しかし、初めて約1ヶ月の今では、この弊害もほぼなくなりました。慣れてくると疲れ具合もさほどではなくなります。
 まー、加圧トレーニングはちょっといろいろ都合よすぎる気がして、長く続けて問題は本当にないのか?と少々おっかないところはあります。それに、効果がすぐに出る人と出ない人があるようです。筋力がそこそこあり、筋トレが日課になっているような人なら、すぐ効果がでるかと思いますが、うちの女房のように、もともと筋力がぜんぜんない特に女性なんかは、はじめはどうも乳酸のたまり具合が中途半端なようで、その分、成長ホルモンもあまり分泌されないのではないかと思います。それにつらい筋トレにある程度慣れていないとそのきつさに耐えられないでしょうし、まずある程度の筋力がつくまで、きついのをがんばらないと。でもそれ、自分だけでは無理だと思います。やっぱり、加圧トレーニングのジムでトレーナーをつけてやるほうが確実だと思いますよ。筋力がある程度ついて、つらさも度合いがわかってきたら、自宅でやればいいわけですしね。

*** プログラマやSEは運動をするべし! ***
 最近女房には「健康バカ」とか「筋肉バカ」とか言われてしまう私ですが、剣道の稽古や、加圧トレーニングなどの日頃の運動をするのが、ひとつの楽しみになっています。
 私のこれまでのプログラマ人生は、運動不足と不摂生の人生。しかももともと運動神経ゼロ。その私がまさかこの歳で運動を楽しいと思うようになるとは・・・。わからないものですねぇ。
 目の衰え(老眼)はさすがに止まりませんが、気力や集中力、記憶力低下は、運動を始めてかなり回復してきました。正直びっくりしています。
 毎日すばらしいうんこが出ます。博物館に飾っておきたいぐらいすばらしい形、色です。しかも日に3度も4度も出ます。風邪もほとんど引かなくなりました。階段の上り下りもスムーズです。夕方ぐらいから頭がぼんやりすることもなくなりました。そして、ご飯がうまい!タバコを吸わない部屋の、なんときれいなことか!
 健康って大事だなぁ〜と思います。だいたい、そういう感想は私ぐらいの歳になると病気をして抱くのだと思うのですが、健康を得て、そう思えるようになったのはよかったです。健康あってのお金。健康あっての仕事です。
 「不摂生」という言葉がぴったりのSE・プログラマ。運動する時間なんて全くない!というところでしょうけど、サラリーマンだってフリーランスだって、やっぱり体が資本ですよ。健康だからこそ続けられる仕事です。適度の運動や正しい食事はやっぱり大事です。
 SE・プログラマの仕事はやっぱり激務だから、若いうちの不摂生は仕方ないとしても、30歳すぎるとその不摂生のツケが必ずどっと吹き出してきます。椎間板ヘルニア、胃腸の障害、肝機能障害、うつ病や気分障害。30代でこういった病気を発症し、この業界を去っていった人たちを何人も見ています。サラリーマンももちろんですが、フリーランスは健康管理がしっかりできなければ、絶対続けられません。
 まー、とりあえず、ポテチ食べながら仕事するのはやめましょう。
2008/08/08
カテゴリ: フリーの営業 : 

執筆者: dolly.h (4:27 pm)
 あーーー、暑い!暑い!暑い!なんで東京はこんなに暑いの?
 と、クーラー30度にして、なんとか今年の夏は過ごそうと、変に意地を張っている管理人です。

 突然ですが「種をまかねば収穫はない!」とは、私のフリーの先輩が昔、口癖にしてた言葉です。
 種をまく、という行為はずばり「営業」です。営業せずに仕事はこない。当たり前のことなんですが、フリーの技術者の場合は、開発会社などに「抱え込んでもらう」という状態がありまして、そんな抱え込まれた状態で仕事してますと、営業など何もしなくても、その会社がどんどん仕事くれますから、「なんだ!営業なんてしなくていいんだ!」ってな勘違いをしたりします。私もフリーに成り立ての時はそうでした。その後・・・案の定、とんでもないことに!

*** 抱え込まれて、ぬるま湯状態。営業しないフリー。 ***
 ソフトウェアの開発をしている会社や、常時社内でシステムの追加開発などが生じる会社では、私たちのようなフリーのプログラマやSEはとっても重宝できる人材。必ず仕事出さなきゃいけないわけではないし、社員として雇えばいろいろかかる給与以外の経費はまるでかからないし、フリーになるくらいだから技術力も標準以上、しかも、教育する必要はない!ってわけだから、1度つかって、「これは使える!」と踏んだフリーは会社も離さない。契約社員のような形か、暗に専属とした形で使い続けることも多くあります。
 わたしもフリーになったばかりのころは、2、3年はそうでした。以前より取引のあったソフトウェア開発の会社に、丸々抱え込まれてましたから、都度都度出てくる仕事をこなしていけば、なかなか良い報酬がもらえてました。ということで案の定、そのぬるま湯に浸り続けていました。
 もちろん、自分で仕事を取るために何かする、などということもなく。営業のなんたるかも全く知らず。

*** ぬるま湯が終わり、真のフリーランスへ! ***
 そんなぬるま湯なフリー生活を続けていると、だんだんモチベーションが下がってきます。なぜかというと、同じ会社から出てくる同じような仕事をこなすだけだからマンネリ化してくる。面白くなくなってくる。
 私の場合、フリーになろうと思ってフリーになったわけではなかったので、そこで社員になるという選択肢もあり、実際その会社からは何度も何度も誘われていました。でも、もうしばらく、自由な身でいたいと思っていたので、お誘いは断り続けていました・・・。
 そうこうしているうちに、少しずつその会社から出てくる仕事に間があくようになり、やがて数週間、音沙汰がなくなるようになりました。「あれ、おかしいな?」と思っていたら、なんと!倒産!!結構社員数も多く、大手とは言えないまでも、そうそう倒産するような会社ではなさそうなので、ショックでした。

*** 捨てる神あれば拾う神あり!! ****
 というわけで、立派な無職人になりました!とはいっても、フリーなんてそもそも無職みたいなものですけど・・・。
 3ヶ月、なーにもなし。そりゃそうです。仕事探してないし、その手段もないんですから。結構良い報酬をこれまでもらってきたので、貯金はある程度あり、生活には困りませんでしたが、「仕事がない」という不安は、耐え難いものがあります。その無仕事状態を打破する方法も何も知らないんですから、一人暮らしのアパートに閉じこもりがちに。毎日ゲームやったりTV見たり、まさに引きこもりのような生活になってゆきました。
 おっかないもので、こういう生活が続くと、なんだか自分の将来をあえて諦めてしまいたくなってきます。そして、もう何の希望も持たなくなってきてしまいます。
 そんなヤバイ状況の私を、一本の電話が救います。サラリーマンをしていたときに一緒に仕事をしたことがある会社の人が、1本、ソフトを作ってくれないか?という話でした。その会社の方は、私が取引していた会社に仕事を依頼するつもりでいて、電話してみたら誰も出ず(倒産したので)、事情を知って、私に連絡してきたのです。会社を辞める前、その方の会社と取引をしていたときに、緊急の場合があったらと、私の自宅の電話番号を教えていたのが幸いでした。
 その後、その会社からは何度も大きな仕事を頂き、お付き合いは未だに続いています。まさに「捨てる神あれば拾う神あり」です。
 
*** 仕事というのは人と人の間に生じるもの ***
 「営業」というと、足を棒にして飛び込み営業をかけたり、なじみの会社を回ったり、広告を打ってみたり、ということを考えますが、確かにそういうのも営業ですが、私がその会社の方に自宅の電話番号を教えた行為。これも小さいけど立派な営業行為だったのです。もちろん後で気づいたことですが。
 そう。仕事というのは人と人の間に生じるものなのです。だから、人との出会いやお付き合いは大事にしなければいけませんね。ちょっとした事が仕事につながります。これまで数々のお客さまと数々の仕事をしてきましたが、その取引のきっかけはほんとに些細なことです。友人の紹介だったり、取引先の紹介だったり、たまたま趣味でご一緒した人に見込まれたとか、新幹線の中でたまたま横に座った方とのお話しがきっかけだったこともあります。
 3ヶ月の無職人状態から、おかげ様で脱却した後、丸ごと抱え込まれるような仕事の形は控えるようにしました。抱え込まれての仕事が続いていても、他の取引先には定期的に連絡を入れたり、ちょっと無理してでも、他の会社の仕事をブッキングしたり。
 そうこうしているうちに景気がどん底の気配を帯びてきて、抱え込まれるほどの量の仕事がなくなってきました。でも、いくつもの取引先や新たにお声がけいただいた会社から開発の仕事が受託できるようになっていましたので、その後あのときのように3ヶ月も仕事がないということは1度もありませんでした。

*** 独り立ちとは、人とつながること ***
 偉そうに言うようですが、自分で仕事を取れるのと取れないのでは、同じフリーでも底力が違う!そう私は思っています。いえいえ自画自賛ではなく、ここは大事なとこだと思っています。
 WEBで探すと、フリーエンジニアの営業支援をする派遣会社や、会社請負・個人発注をするエージェント会社などの広告がたっくさん出てきます。そもそも技術者は営業がもっとも苦手。営業なんてやったこともありません。だから、営業を丸々任せてよい会社があると、ほんとに助かると思います。うまく使ってゆくのは賢い方法だと思います。
 しかし、自分は全く営業せず、そのノウハウも知らない、知ろうとしない、ということでいいんでしょうか?
 フリーランスとは組織や社会に頼らず独り立ちすること。世間に自分の2本の足だけで立つこと。だと私は思っています。前述の通り、仕事は人と人の間に生じるもの。人との関係がつまり、仕事といえるわけです。営業する、ということは、人と向き合う、つながる、ということです。
 なんだか禅問答みたいですが、たった一人で世間に立つということは、つまり、より人とつながるということです。独立せず組織の中で生きるなら、実は人とのつながりはさほど大事ではないのです。うーん、わからないよなー。まあ、そこを奥底まで知りたいなら、はフリーにでもなって実感して下さいな。

*** 人付き合いが苦手でいい。人とのつながりが大事だと知っていれば ***
 SE、プログラマは人付き合いが苦手です。ね、そうですよね?
 私もそうです。未だに人付き合いは苦手なほうです。でも、歳も歳なので、人付き合いが苦手そうに見えないようにする手段を習得いたしました!この手段を使うと、向こうからなじんできてくれるので、いずれ自分も胸襟を開くことができます。それはまた、別の機会に・・・。
 そう、人付き合いが苦手、人前で話すのが苦手、相手の目を見て話すのが苦手。それじゃ営業なんてできるはずがない!そう思いますよね?でも、そんなことはないです。
 前述しましたが、会社の営業部にいるような営業マンがする営業(あーややこし!)を、必ずしもフリーがやることはありません。ちょっとした機会に名刺を配る、WEBで自分をアピールする、BBSで話ができる仲間を増やす、そんなことも立派な営業です。まめにこつこつやる営業ですから、自分も楽しく、続けられる方法を、自分なりに工夫すればいいのです。「フリーを生業にしている自分がここにいます!」と言い続けるのです。十分に効果はあります。
 実際に仕事を依頼される、ということはそう生やさしいものではありません。仕事を依頼する側は、私の人格、仕事への考え方、信頼度を、いろんな角度から見ます。見た目や第一印象ももちろん大事です。自分の全てをそのままさらけ出さないといけない場合だってあります。
 そして最終的に発注してもらえるかどうかは、私がその人や会社との繋がりを、どれほど大事に思っているか、そしてその繋がりによって仕事をしていると強く感じているか、によるような気がします。仕事が多く舞い込んでいて、ちょっと慢心しているときほど、発注という段には至らないようにも思います。

*** サバイバルで、それがまた生き甲斐 ****
 本当の意味でフリーランスは起業家ではありませんし、厳密には派遣社員や契約社員とも違います。いえ、私はそう思っています。
 雇わず、雇われず生きる。一人で生きる。というのはやはり簡単ではありません。まさにサバイバルです。でも、やりがい以上に「生き甲斐」がある仕事です。
 責任はすべて自分持ちです。だれも変わりに責任など取ってくれません。社会的な地位も当然最低の位置です。いざ何かあっても社会は「死なない程度」の保障しかしてくれません。それも現在はかなり怪しい状況です。税制面などでも優遇はほとんどなく、自営業者が理不尽に不利であることもたくさんあります。お金や蓄えのこともやはり心配だし、事故や病気のことも心配です。年々減退してゆく体力と頭脳でどこまでやれるのかも不安になります。
 でも、やっぱり「なんとかなるさ!」です。不安ばかりを募らせてゆくと、それだけで心身はダメになって行きます。不安や焦り、重圧や危惧を抱く自分自身に打ち勝ってゆかないと、生き残れません。他人と競争して生き残るほうがまだ優しいと思います。弱い自分を認め、なおかつそれに克つことは、まるで修行のようであるときもあります。
 そんなしんどさだけど、些細なことでもうれしいし楽しい。たくさんの夢を抱くことができます。そして、どんなことがあっても生き抜く根拠無き自信があります。一仕事終わって、空を見上げたときに、「あー生きてるなー!」と思うことがよくあります。

*** 人間としての底力?? ***
 あー、なんだかよくわからない話になってきちゃいましたね。なんか、一人で盛り上がってしまいしました。
 現代は、何でも人に任せることができます。野菜やお米を自分で作る必要はありません。電気や水といったものもすべて。人に任せるということが、多様な仕事を生み、高度な経済を作っています。セーフティーネットがやばいと最近騒がれていますが、なんのなんの、道ばたでのたれ死にする人を見かけることはありません。十分とはいえないかもしれないけど、社会がひとりひとりを守る仕組みがあります。また、会社組織は個人の自由を制限するかわりに、多大な保障をしてくれています。それは、会社員であると全く気がつかないことかもしれませんが、すばらしい仕組みです。
 そういった、かなり完成された社会の中では、自分自身で生きているという感覚を持つことは難しいかも知れません。世の中に自分以外の人がいるから、自分は生存していられるのだという、当然のことを感じることもないし、その必要もありません。
 もし、生きずらい感があったり、生きている感が無いというなら、少し、自分をサバイバルなしんどく厳しい場所に追い込んでみてもいいのではないかと思いますよ。
 厳しい環境のなかで、人間としての底力を持った人がたくさん出てくると、世の中結構面白くなるような気がします。特に今のように先に希望を持ちにくい、閉塞感が漂う時期だからこそ、仕事や生き方に対する考え方を、ちょっと変えてみるときであるように思います。いや、みんなフリーになれと言っているわけではありません。ん?でもそれも面白いですね。国民全員フリー!!(前にも言ったか?)
 あれれ?フリーの営業の話じゃなかったっけ?まぁいいや。というわけで今回はこれでおしまい!暑い〜。
2008/07/02
カテゴリ: フリーの営業 : 

執筆者: dolly.h (2:56 pm)
 この4月から、この「フリープログラマの館」のアクセス数がどんどん上昇しています。以前なんて日に十数のアクセスしかなかったのに。なんででしょうね。
 こんなくだらないサイトでも、見に来てくれる人が増えているのはうれしく、「あーもうちょっとちゃんとブログもこまめに書かなきゃな!」と思い至りました。というわけで毎日更新3日連続記録達成!!・・・まちがいなくこれが世に言う「三日坊主」ですな^^;。
 ところで、知り合いから「話が長い!」とメールもらいました。う〜ん確かにいつも長いですね。「見出し付けてパートをわければ?」と言われて、なるほど!と思いました。というわけで、今回より、見出しをつけます。つーか、もうこのまえがき時点で長すぎ!

*** 「楽天ビジネス」って知ってます? ***
 「楽天ビジネス」ってみなさんご存じです?「BtoB」というやつで、仕事を発注したい人、受注したい人をWEB上で繋ぐ、というサービスです。基本的には仕事を発注したい人(多くは企業)が、発注したい仕事の内容を登録し、それに対して、受注側として登録している業者が見積もりを提出。選定・商談などを行った後に発注をするという形ですが、発注したい人が受注業者に直接アプローチすることもできます(受注業者がそれが可能なサービスプランを選んだ場合のみ)。
 こういうサービスは、フリーランスのエンジニアには大変助かるはずです。なぜなら、仕事の多くを人脈から得ている場合、仕事がある・ないの波が大きいからです。仕事がなかなか出てこないときなどは、こういったBtoBサービスが利用でき、必要な時に必要な分の受託ができれば、ずいぶんと助かるはずです。

*** BtoBで果たして必要な量の受注は得られるのか? ***
 以前、私のフリー仲間がこのサービスに登録(受注業者側として登録する場合、年間約10万〜の支払いが必要)していました。商談まで漕ぎ着けた案件が1件ありました。しかし、発注には至らずだったそうです。
 確かに、評価(発注者側が受注側を評価するコメントを記入する仕組み)をつらつらと見ると、見積もりの提出量がかなりある業者でも、商談が多いわりには実際に発注される件数は極めてすくなく、「この程度の受注量ではやってけないだろう」と思うデータもありました。
 実際、そのフリー仲間は登録をやめてしまいました。(楽天ビジネスさんの名誉のため書きますが、このサービスが全然受託できないものであるわけではありません。受託できるできないの差があるのです。そのあたりは続きをお読み下さい)

*** 「自分たちのウリ」で勝負 ***
 しかし!格段に受注量の多い業者もありました。その業務内容を見て、「なるほど〜」と感心してしまいました。
 その業者は「楽天市場への出店サポート」だけを業務内容として掲げています。楽天市場に出店したいと思っている人が、楽天ビジネスを知り、1から出店の方法を教えてくれる業者をさがしてみよう、と思うのはすごく自然の流れのように思います。
 多くのIT業者は実績を主にアピールしているのに比べ、この業者さんは「自分たちの何がウリなのか」を単純明快に示しています。これ、すごく大事なことだなと思いました。

*** 「ウリ」がある個人業者は順調な受託!? ***
 そんなことに気がついたので、夜な夜なTVみながら、いろんな個人業者の事業内容とその評価を見比べたりしてみました。すると、たとえば「JAVA,RUBY,C++・・・なんでもできます!」という感じのアピールをしている場合には、商談件数、成立件数ともに少なく、「ACCESSで会社の事務をらくらくに!」とか「ERPのことなら何でもおまかせ!」とか、結構業務内容を限定している業者は商談・成立件数が比較的多いように思いました。やっぱりひとつの「ウリ」があると有利なのかもしれません。

*** BtoBは研究の余地大いにあり! ***
 そんなのこんなを思いながら、自分のウリはなんだろうな、と考えてみました。
 まあ、やっぱり、難易度が高い、と言われる種類のシステムやアプリの開発の設計やコーディングが得意で、個人なので低いコストで提供できる、ってとこかなーと思うのですが、しかし実際には、そういう種類の案件ばかりやっているのではなく、やっぱり「なんでもできます」なんですよね。限定したって、仕事が空いてしまったら意味がないですからね。限定するのはなんだか自分で自分の首を絞めてしまうような気がしておっかないです。

*** フリーランスは「商人」 ***
 商売というのはなかなか難しく、やはり工夫次第という感じがします。サラリーマンであればSEもプログラマも技術者であり続けられますが、独立しフリーランスのエンジニアになった時点で「商人」になるのですな。実感です。
 楽天ビジネスは十分に研究の余地あり、だと思っています。いろいろ工夫してみて、どんな事をすれば、それが受注につながるのか、是非いろいろ研究してみたいと思っているのですが、う〜ん、しかしでも、約10万の登録料は、やっぱきついなぁ。
 
 
 ・・・てなわけで、見出し、つけてみましたけど、なんか「〜!?」なんて付いてて○スポみたいになっちゃいましたー。どんなもんでしょ。
2008/07/01
カテゴリ: IT業界 : 

執筆者: dolly.h (2:17 pm)
 「フリーランスは気楽な稼業ときたもんだぁ〜」と言いたいところですが、そうそう気楽でもありません。
 大海に小舟で一人乗り出している身。ほとんどのみなさんは立派な大型船に乗ってるから、気象レーダーなんかもついてたりするかもしれないけど、こちらはなんせ一人乗りの小舟。レーダーどころか、エンジンすら付いてなかったりして・・・。
 そんなフリーランスが乗る小舟はちょっとしたシケでも、あっという間に沈没しちゃいます。ですから、気象にも潮流にも、他の舟の航行状況にも、常に敏感でなければなりません。ところが、気象レーダーなんて積んでるわけないし。持ってるのはラジオぐらいのもの。このラジオから流れる情報に敏感に反応しないと、海の藻屑です。

 というわけで、そのラジオに流れるニュースってのが、いわゆる業界情報です。IT業界は刻々と状況が変わってゆきますが、それを一度に知ることは難しい。というわけで業界の情報を流してくれるメルマガやブログはとても役にたっています。
 「俺は俺。世間は世間」と、私も以前は腕さえあれば世間の動向、業界の動向なんて関係なく、世の中渡って行けると信じていました。しかし、私の最も開発を得意とするパッケージソフトの売れ行きが、たった5年で約3割まで急落するということに全く予想が及ばず、ASPやSaaSなどへの製品移行のタイミングを逸してしまい、結局パッケージソフトのロイヤリティ収益は、全く見込めない状況となってしまいました。パッケージソフトなどの「皿もの」がWEB系のサービスに取って代わられることは、すでに業界では確実と言われていた時期があったのに、その情報を追いもせず、対策も練らずじまいとしてしまった結果です。今からの移行はすでに後発であり、参入はきびしい状況です。せっかく市場で一定のシェアをとっていた製品だけに、時機を逸してしまったのは悔やまれます。

 そういうでかい失敗もあって、業界の動向などの情報を知るために、日経系の雑誌を購読し、3,4本ぐらいのメルマガやブログもちゃんとチェックするようにしています。
 そんな情報元の中に「ソフトウェア業界 新航海術」というメルマガ(とHP)があり、これはとても参考にしています。

「ソフトウェア業界 新航海術」
発行:蒲生 嘉達(株式会社慶 代表取締役)
http://www.kei-it.com/sailing/index.html
※発行者が代表取締役を務める会社「株式会社 慶」はリンク集にもリンクが張ってあります。

 その最新号の第206号(2008年6月23日発行)「個人事業主が置かれている状況」は、その分析がドンぴしゃあたってるなと思うだけに、私たちフリーランスにとっては身につまされる話でした。
 以下に一部引用させていただきます。


------ ここから引用 ----------------------------------------
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まえがき
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蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

最近、個人事業主(特に40代、50代)から「仕事が無くなってきた」という
話をよく聞きます。

本日は個人事業主が現在置かれている状況についてお話しします。

・・・省略・・・
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[請負と派遣の間] (2)個人情報保護や機密情報保護の強化
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しかし、第83号は今から3年前(2005年7月11日発行)に書かれた記事です。
現時点で個人事業主が置かれている状況は少し違います。

個人事業主が生きづらい状況になってきたのです。

その理由の一つは、個人情報保護や機密情報保護の強化にあります。

下記はある個人事業主からいただいたメールの中の一文です。

> 情報保護法が極端に理解されているようで、持ち帰りも少なく
> なっている状況も身にしみています。

個人情報保護や機密情報保護の強化は、中小ソフトウェア会社にとっても
持ち帰り開発を受託しにくい状況を作り出しています。

しかし、会社の場合にはPマークやISMSを取るなどして、情報管理が
しっかりしていることをアピールし、状況を若干改善することができます。

ところが個人事業主にはそれができません。

・・・省略・・・
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[請負と派遣の間] (4)個人事業主への再委託禁止の理由
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しかし、「図3:個人事業主の常駐作業」
http://www.kei-it.com/sailing/2008/ic-jouchu.htm
のような形態は認めないという元請会社が増えてきています。

「図1:社員の常駐作業」でのCソフトから鈴木さんへの矢印は
雇用契約であり、そこには明らかに強制力を伴う「指図」が存在します。

しかし、「図3:個人事業主の常駐作業」でのCソフトと佐藤さん
との関係は対等な業務委託契約(準委任)であり、そこには雇用関係
をベースとした「指図」が存在しません。

「図3:個人事業主の常駐作業」のような形態を認めない元請会社が
増えている理由は、行政からの指導だけでなく、このような形態で
過去に多くのトラブル(情報漏洩など)が発生したからでしょう。
・・・以下省略・・・
------ ここまで引用 ----------------------------------------
※全文は http://www.kei-it.com/sailing/206-080623.html


 確かに、個人情報保護法の施行、ファイル交換ソフトによる情報漏洩事件の報道などがあった時期から以降、我々フリーランスに従来はなんなく落ちてきていた仕事が、落ちてこなくなってきた感じがあります。
 私の場合、パッケージソフトや企業の業務ソフトの受託が主で個人情報保護や機密情報保護には抵触しないことが多いのですが、それでも、やはり「以前はもっとするっとすんなり依頼がきていたものが、なにかどこかで滞っている感じがあるなー」と、少し以前から感じてはいました。
 上記の引用にもあるように、会社の場合には情報の管理の精度をアピールする方法がいくつもあります。しかし、個人事業主はいくら請負契約や機密保持契約で保障しても、実際には保障しきれない、賠償となっても賠償しきれない、というのが実情です。そうなると、個人の信用だけ。これもしかし、はかないものです。折角何年もかかって気づきあげた信頼でも、実はその信頼は発注会社の担当者との間だけのものだったりして、そうなると、担当が変わると発注をしぶられたりすることがあります。上得意であればあるほど、それは大損害につながります。

 それから、派遣と委託の関係の問題。これも現場ではひしひしと感じることです。
 先にこのブログでも書きましたが、ソフトウェア技術者の4人に1人は非正社員であり、非正社員のうちのほとんどが派遣社員です。それほど、人材は流動的になっており、必要な時にだけ人材を確保できる仕組みが出来上がっていることは、ネットでIT系派遣会社の広告がやたらと多いことからもわかります。「人材補填、人材確保は派遣で」というルートが出来上がっているといえます。
 偽装請負などの問題もあって、個人事業主との請負契約よりも、派遣社員の確保のほうが、スムーズで安心である、という状況があるのは確かです。

 ただ、個人事業主すべてが「仕事が無くなってきた」かというと、そうでもないようです。
 ある企業の仕事を専属的に長期間やっている人は全く影響は受けませんし、そもそも受託一本でなく、派遣で出るのと2本立てでやってきているようなたくましい人も、影響は少ないと言えます。
 とはいえ、昨年末から日本のみならず世界の経済は難しい局面に入っており、最近つとに景気の大きな後退を感じざるをえません。設備投資が少なくなると、必ず我々のソフトウェア産業に流れる案件の総量は減少します。そこに上記の状況がのっかるのですから、個人請負スタイルのフリーランスは厳しい状況であるといってよいかと思います。

 では、派遣に切り替えればよいのか、といえばそうもいきません。派遣は完全に規定の期間と時間、身柄を拘束されます。その間、個人請負スタイルのフリーランスは以前請負で手がけたシステムやソフトの面倒をみることもできず、営業もできません。せっかく請負の話が来ても、断るしかありません。派遣の期間が終われば、そこから営業を始めねばならず、せっかくの蓄えもその期間に消えて無くなります。つまり、よほど上手にやらない限り、そのままずっと派遣社員としてフリーランスを続けてゆくことになります。「それでもいい」と思えるならいいのですが、得意な技能や知識を生かして請け負い仕事をしてきたフリーランスには、ちょっと辛い話かも知れません。

 もちろん人ごとではなく、私にも関係することなのですが、やたらと危機感を感じ、不安に思っても仕方ありません。これまで、バブル崩壊後の最悪の不景気の時期を十数年も生き残ってきたのだから、「大丈夫!逆にこれはチャンスかも!」という風に思っています。いや、かなり無理矢理に・・・ですけど(笑)。
 個人事業主・フリーランスは「ひとり大将」が多く、これまで同業者とのチーム受注や事務や営業の共有化、自身の信頼を担保するためのバックグラウンド造りなど、相互扶助や保障の仕組みの構築をほとんど手がけてきませんでした。それでもやっていけたからです。これからはやっていけない、というわけでは決してないのですが、情報管理もしっかりやっているのに、顧客からの信頼を得られる仕事をしているのに、個人事業主だから、という理由で除外されてしまうのは、非常に残念な話です。

 LLCやLLPを活用した「フラットな関係」を気づくことができる仕組みとして、このブログにも書いてます、「ITフリーランス協会(もちろん仮称)」のようなもの、こういう状況のいまなら実現できるような気がしています。
 「またー!そんなこと言って、結局派遣会社まがいのことをして、自分だけウハウハになろうと思ってんじゃないの?」とか、疑われたりしそうですけど、疑う人はとことんまで疑って下さい。誰からも疑われない仕組みを作るための大いなる参考になります。

 とか大風呂敷広げといて、「それ、いいですね!」と、まだ中身も言ってないのに賛同した人が現在1人だけ。だけど無条件に賛同してくれるのは、正直うれしいです。
 仕事も詰まってて、なかなかすぐには先に進めないでしょうが、昨晩もなんか興奮してしまって目が覚めてしまい、朝まで新会社法の本を読んでいました。あまりゆっくりだと、機を逸してしまう気がしています。

 博多在住の天才的フリープログラマにも、地の不利を感じさせないもっと良い仕事、大きな評価を得られる仕事をしてもらいたいし、今はなかなか請け負い仕事が取れないけど将来性のある若いフリープログラマにも、中間搾取のない仕組みで働いてもらいたいし、いっつも世話になりっぱなしの年上のフリーにはそのノウハウを若い人に教授してあげてほしいと思うし、私だってもちろん、今のようなアプリケーション開発をいつまでも続けたいし。
 そういう思いが少しでも実現に向かうよう、積み上げてゆける仕組みとして、「ITフリーランス協会」のような会社でもない、組合でもないものができないものでしょうかね。

 もしこの「ITフリーランス協会」にご興味をもたれた方がおられましたら、とりあえずユーザー登録してください。メアドとハンドル名だけでいいです。もう少し構想がまとまったら、掲示板などを立ち上げて、いろいろご意見いただきたいと思ってます。
2008/06/30
カテゴリ: フリーの助け合い : 

執筆者: dolly.h (5:12 pm)
 先日、久しぶりにフリーランス仲間で飲み会をしました。めずらしく6人も集まりました。
 久しぶりだなぁ〜と思って計算したら、一番おひさのひとで、5年ぶりでした!びっくり。月日の立つのは早いですねー。
 年齢層は20代の若い二人を除けば皆40歳以上。最高齢は50歳です。なんと!わたしは若い方から並べると3位タイ(同い年が1名いるので)です。こんな奇っ怪な職業&年齢構成で飲み会やっている連中なんて、世間ひろしといえど、そうはいないだろうなと思いました。

 しかし、みんな若い!びっくりしちゃいます。10歳ぐらいは下に見えるんじゃないですかね。
 それに、いつも感じることですが、皆、気負いがなく自然体ですね。ライターやデザイナーなど、IT業界以外のフリーランスにも何度か会ったことがありますが、「自然体だなぁ〜」という感想を抱くことが多いように思います。なぜでしょうね。

 仕事のほうはといいますと、「いやー、こんなに儲かったよー」とか「○○が大成功してウハウハだよー」とか、そんな浮いた話は一切なし。悲しいほどなし。でも、皆仕事にあぶれることもなく、たくましく仕事して生きています。自分も同じ立場なのに、「みんな、すごいなぁー。フリーってたくましいなぁー」と感心してしまいました。
 「国民健康保険高すぎ!」とか「住民税高すぎ!」とか、そんな話も出ましたけど、やっぱりIT業界、ソフトウェア産業の現状を心配する話はぽろぽろと出ましたね。

 昨年の統計ではSEやプログラマなどのいわゆる「ITエンジニア」の4人に1人は、派遣社員などの「非正社員」だそうです。
参考:IT記者会Report2008年5月15日号→http://www.itkisyakai.jp/itrep_bn/rogu/080515replog.html
 これは驚くべき数字です。昔からITエンジニアの派遣というのはありましたが、ここまで増えてしまうというのはちょっと異常としか言いようがありません。どうしてそんなことになってしまったのか・・・。10年にもわたる不景気のせい、だけでもないように思います。

 派遣社員はよろしくない、とは思いません。しかし、現在のこのような状況は「必要な人材を必要な場所に」という派遣業の本来の目的からすっかりはずれてしまっているように思います。派遣はあくまで、技能や数の不足を補うためのもので、「全部派遣で済ませちまおう!」という開発体制というのは、やはり本筋ではないと思います。
 また、派遣会社も二重派遣などの違法行為をあいかわらず平気で行っています。マージン率を派遣社員に明示しないところも多く、派遣先での事故やトラブルの対応も一切なし、というのではあまりにも派遣社員に不利です。正社員に比べると社会保障面がほとんど整備されていない、収入が低い、という面も最近よく報道されます。
 一方、サラリーマンから派遣社員になった人の中には「社員のままではいずれ過労死してしまう、という危機感から派遣社員になった」、という人も少なからずいて、問題はかなり複雑です。

 「正社員も地獄、派遣社員も地獄かぁー」と飲み会で、そんな話をしていたら、「いっそのこと、ITエンジニアは全員フリーランスになればいいんじゃない?」という話が出て、「そーだ、それいいね!」の大合唱でした・・・。まあ、もちろん冗談ですけど。フリーランスは天国か?って言われればそんなことは決してないけど、そもそも「この世は地獄」ぐらいの気持ちで生きてますので、地獄を地獄とも感じないってところはあるでしょうね。良いのか悪いのかは別として(笑)。まあ、地獄の針山の上で昼寝できるぐらいの根性じゃないと、やってけないのも事実です。

 ちょっと話がかわりますが、「SEやプログラマほどSOHOに向いた職業はない」と思いません?何も会社に出勤しなくてもPCとネットがあれば、ほとんどの仕事はできます。SOHOは、単に通勤しないで働く、ということを表すものではなく、自己管理のもと、自分のペースで効率よく成果を上げる、ということが可能な働き方です。でも、日本では全く普及しない。
 理由は個人情報や企業の機密の管理に異常なほどナーバスな世の中になってしまった、というのが大きいそうです。
 社員をSOHOで働かせれば、通勤ラッシュも緩和されるし、地方なら車通勤によるCO2排出も削減できるし、第一、オフィスを構えて人数分の机椅子を用意する必要もない!良いことが多い気がしますけどねえ。
 また、派遣社員でSOHO、というのはあり得そうであり得ないんです。名のごとく「派遣」されないと成り立たない。派遣先の指定する作業場所に行って、派遣先の指示のもと働くのが派遣です。
 
 というわけで、正社員も派遣社員もどちらもSOHOでは働けない、ってわけです。そんなのはこんな数字にも表れています。

■テレワーク人口
就業者人口比率:10.4%

■企業におけるテレワーク実施率 
日本:14.7%
米国:68.9%
韓国:21.2%

出展:総務省→http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/kansieikyo/siryo/ka15-3.pdf

 だそうです。米国の68.9%ってのも、すんごいですね。さすが自由の国、自己責任の国アメーリカ!逆におっかない数字ですね。
 政府はアメリカみたいな労働環境をめざしている見たいですけど、社員でSOHOは日本人には無理っす。子どものころから「全体責任」とかいう理不尽な教育を受けて、個性を全体に埋没させる替わりに、集団の中での安心や安全を得ることが染みついちゃってますから、たったひとりぼっちで自宅で仕事する、というのには不安で耐えられないと思います。わたしだって、慣れるまでには3年ぐらいかかってますよ。
 それに、やっぱりひとり仕事は自己管理、時間管理が難しい。それができるようになってゆくためには、「ちゃんと自分を管理できなければ、食っていけない」という危機感がないとダメです。収入や待遇が保障されてて、自分に厳しく、なーんて絶対に無理ですよ。だから、正社員をSOHOにするのはちょっとまだ無理。

 だったら、「会社」というもの自体を考え直してみるとどうでしょう。経営者と労働者が区分けされ、指示系統や権限もはっきり区分けされている、現状の会社組織ではなく、権限が全くフラットな組織で労働者は同時に経営者で、組合的な自治が行える「会社のようなもの」であれば、自己責任ではあるものの、社員(出資者)同志が相互扶助してゆけるかもしれません。こういう構造なら、SOHOにはうってつけ。自分独自の仕事のペース、スタイルを守りつつ、あくまで責任は個々でありながら、営業や経理、広報など、集約したほうが効率がよい業務については、そのスキルのある社員に委任する、外注するなども可能です。
 そんな会社って、株式や有限では無理だよなーと思っていたら、どっこい。政府はちゃんと用意しているんですねー。これが。アメリカのLLC(Limited Liability Company)「のようなもの」で、日本では「合同会社」と呼びます。株式でも有限でも、合資でも合名でもないのです。つまり「コーポレーション」ではない会社、ってわけです。

 私は実は、フリーランスを始めたときから、「ITフリーランス協会」のようなもの、を作りたくて、フリーランスの人に声をかけ一時期は15人ほど集まったことがあります。しかし、仕事の関係をつくる目的ではなかったため定例会は、だんだんただの飲み会に。
 いわゆる任意団体というのでも、相互扶助の形をとることはできるでしょうが、ビジネス面での共有や協同ができるようにするには、ちょっと縛りがなさ過ぎる機がしています。こういうところを解決するにも、ちゃんと会社の体をもつ合同会社であれば、うってつけだと思うわけです。

 というようなところもあって、飲み会では皆さんにそのような話もしたのですが、なんとなく賛同を得られたような得られなかったような・・・。ただ、若い人には、「是非是非!」と賛同いただきました。
 我々個人事業主は、「個人」ということで、企業と直接契約ができなかったり、信用を担保するのが難しいことが多いのです。収入は不安定だし、仕事の入り具合にもかなりばらつきがあります。そういう弱い部分を助け合いながらも、しかし、あくまで個人の責任と、社会に自立しているという自負を失わないようにする、そして、皆フラットな立場でいっしょに会社を自治・経営してゆける、という仕組みがあれば、ずいぶんと皆助かるはずです。特に、フリーに成り立ての若い人は、愚痴を言い合うフリー仲間も少ないでしょうし、よりどころがあるのは、うれしいのではないかと思います。

 ただ、LLCやLLPが加わった「新会社法」がスタートしたのは2006年。まだ3年弱です。LLCやLLPは社会的にまだほとんど認知されていないし、私もいま勉強中で、まだ私が思い描くような「ITフリーランス協会」が新会社法の枠組みの中で実現できるのか、わかりません。しかし、方向的にはそういう意図を実現するものとして、LLCやLLPはあるようです。

 SEやプログラマの仕事は「人間的でない」「きつい」「若いうちしかできない」と言われて、もはや3Kの仲間入りです。でも、プログラム作るのが好き!という人は驚くほどたくさんいます。きついし、つらいけど、それでも地に足を付けて仕事が出来る!将来にも希望がもてる!という仕事にするには、企業や業界や政府に期待してても無駄で、わたしら働く人間が自ら何か行動しないとダメだと思います。でないと、「日本のSEやプログラマに先はない!!」と最近とても強く感じています。
 
 なんとか、フリー仲間の同意を取り付けて、早々に立ち上げたいなとは思っていますが、新会社法のことは調べなければならないことが山ほどあるし、では具体的に何をするかもまだまとまってないし、仕事は抱えてるしで、なかなか進まないだろうとは思っていますが、長年の夢でもあるし、ちょっと2,3年スパンで踏ん張ってみたいと思います。うわー宣言しちゃったよ。まあ、私の場合、すぐに熱が冷め「やっぱやーめた!」になるので、こうやって宣言しておいたほうが実行に移しやすいです。
 まあ、あとは・・・家族と貯金通帳と相談です・・・。